ボーイズラブCD「さ・し」


最後の夏休み

倉科るり インターコミュニケーションズ(ジャランCDブック) 1996年8月25日
関智一(葛城平)、石田彰(遠野旭)
堀内賢雄(久我山先生)、山崎たくみ(野田篤彦)、荻原秀樹(大垣)
横尾まり(大野先生)、麻美順子(野々宮先生)、一城みゆ希(葛城美恵子)、中田雅之(店員)
中学に入って以来、一緒にサッカーをやってきた葛城平と遠野旭。しかし、夏休みを前に旭が学校を欠席しがちになった。そんな時、平は旭が夜のバイトをしていると噂に聞いてしまう。
旭の父は借金を苦に蒸発してしまっていたが、母も・・・。そんな旭に平は何が出来るのか?
実話なんだそうですね。このお話。
いや、ボーイズラブのドラマを聞くようになる前に「ぱふ」の石田さんのインタビューで、印象に残っているドラマとして、このタイトルが挙げられていました。一番最後の台詞は、こうじゃない・・と思っていてもどうしてもそうは出来なかった・・と言う演技。ですので、タイトルは知っていて興味もあったのですが、実際に聞いたのは他の石田さん主演物を聞いてしまった後、もう聞くものが他にはないぞぉ・・状態になってからになってしまいました(^_^;。
いや・・だってあちこちのサイトさんで、このタイトルの感想を見ると「涙もの」だとか、折角の豪華キャストなのにキスシーン一つなかった(未遂シーンはあり)って書いてあるんですもの。どうせ聞くからには、艶っぽいタイトルが先に来てしまうのはこれは・・仕方ないことよ(゜゜)\バキッ☆(どう仕方ないんだか)

えーっと感想ね・・。やっぱりね。実話だと構えて聞くのもあるせいか、二人に幸せになって欲しい・・それにつきました。自分だったら何が出来るでしょう?突き放して欲しいと言われたらあっさりと、「そう」と突き放してしまいそうな自分。実年齢として、もう子供としての視点では見るわけにはいかないので、大人側の視点で「何が出来るだろう」と思ってしまうのですが・・。やはり葛城母のような感じか大野先生のような感じで接するのでしょうね・・。
自分はもう「遠野じゃない。旭と言う名前だけなんだ」と言って施設に向かう少年の背中が、本当に辛かったです。



サウダージ 前編

華藤えれな インターコミュニケーションズ INCDー2236 2007年5月25日
浜田賢二(レオン・カナレス・セラーノ)×鳥海浩輔(志塚朔弥)
青山穣(朔弥の父)、木下尚紀(店員)

平川大輔(ロベルト・ブランカ・セラーノ)、遊佐浩二(志塚幸成)
神奈川県警の薬物取締官である志塚朔弥は、両親の死を伝えるために、行方不明になっている兄を追って地球の裏側・アルゼンチンのタンゴ・バーにやって来た。その店のオーナーから、兄・幸成はマフィアに追われている事を聞かされる。
しかし、そのオーナーこそが、兄を追っているマフィアのアンダーボスのレオンであった。
レオンは告げる。朔弥が、これから先の人生を(自分に)捧げるのなら兄の生命は保証しよう・・・と。
スレイヴァーズシリーズの華藤さんが原作のお話で、イラストが円陣さん。リリース予定をインターコミュニケーションズさんのホームページで見た時に、先ずはイラストに一目惚れしてしまいました。
で、麻薬・監禁・調教・・と言う語句が並んでいるのを読んだ時。うわお!と思ったんですね。

基本的に、お薬を使っての調教ってのは好きじゃありません。監禁もね・・座敷牢はちょっと・・ですけど。
でも、ドクター×ボクサーも監禁もので始まったし。お金シリーズだって、考えてみたら一種の監禁に近いものがありましたし。払えないような額の借金を背負って・・・身売りしました・・・などの設定って、考えたら広い意味での監禁ですよね(゜゜)\バキッ☆。
ノンケだった人をその道に引っ張り込むのって、一種の調教だとすれば、BLってジャンル的には調教ものって言えなくもないし・・と思った時(ちょっと、飛躍しすぎですか?)、この煽り文句の「麻薬・監禁・調教」の単語で「うわお!」と感じた感覚ってのは、どうよ・・となりました。

それに、華藤さんの本って一冊も読んだことがないし・・・などと言うわけで。まぁ・・ほとんどがイラストへの一目惚れで、購入を検討したのですが。前後編揃うのに、2ヶ月以上待たないといけない状況だったもので。
私には珍しく、先ずは書籍から買って読んでみたんですね。
そして、非常に期待してしまったんですよ。
全編を通して流れるアルゼンチンタンゴ。出会いのシーンでの一曲目のテンポの良い曲、話しながらの二曲目はバラードになり、兄が自分の事を話していた・・と聴かされる時に流れる「狂った男が、恋人に愛を捧げるシュールな歌詞の」曲。初めての情事の時や、復活祭で、二人がタンゴを踊る時の「天使のミロンガ」など、タンゴが非常に意味が持ってくる。
流石にタイトルのある曲は、著作権関係で難しいかな?とは思いましたが。インターコミュニケーションズさんの音楽は、本当にBGMとしても素晴らしいので、さぞかし素晴らしいものになっているはず!と無茶苦茶期待してしまったんですね。
また、外国モノと言うことで。言葉の問題がいろいろあるんですよね。
朔弥の手が好きだ・・と告白した時の言葉が、単なる好きではなく、焦げつくような好き・・・と言う単語になっていた事(英語で言うと、likeとloveくらいの差はあるのかしら?)や、お兄さんの恋人が彼女ではなく彼氏を意味する単語だった事。そして、タイトルとなっている「サウダージ」は、あとがきで「望郷」と言う意味や「手に入らないものを切望する」と言う意味がある事などなど・・その辺りの微妙なところを、どうドラマCDとして表現してくれるかな?!と、もうワクワクドキドキ・・・。
しかも、原作ではあんまり出番なかったよね・・の朔弥のお兄さんと、レオンの義弟であるロベルト。この二人のキャストが、ドドーンと発表になっている。
どっちかと言うと、朔弥とレオンの二人で進展するお話なのに、メインキャストは4人です・・みたいな感じで公表しているって事は、ちょっと出番増えたのかな?って、思っていました。

出番、原作通りでしたね(゜゜)\バキッ☆。増えていませんでした。
ただ、遊佐さんのはかなげな美貌を持つ男性を久しぶりに聴く事が出来て、嬉しかったです(*^^*)。また、後編で活躍する(だろう)ロベルトの、出た瞬間から「こいつ、ただの義弟じゃないな。敵意結構剥き出しじゃない。冷たいタイプの悪役っぽいよね」と予感させてくれる平川さん・・・。
本当に、あまり多くない出番の中に、優しげだけど芯のあるお兄さんとくせ者の義弟を演じたお二人に拍手です。

そして、出ずっぱりだった鳥海さんと浜田さんの色っぽさは、もうこのCDで特筆すべき点ですね。
浜田さんは、遙か十六夜の銀のイメージが強くて(BLでは、パラダイス・・くらいですよね)絡みは初めて聴いた!と言っていいくらいだったのですが。おぉ・・今後にも期待しちゃいますね。
原作では、レオンが感じているのかいないのか・・ちょっとはっきりしないのですが。音声になった時、ちゃんとレオンも感じているんだな・・って分かる息づかいの荒さがありまして。おぉ・・色っぽいじゃない・・と思いましたもの。
鳥海さんは・・いやぁ・・もう、凄かったです。としか、書きようがない。語彙の少なさに泣きたくなります。
Hシーンと言うよりも、キスシーンでの鼻に抜ける「んっふう・・・・」と言う吐息に、もう何回ノックダウンとくらった事でしょう。
しかも、麻薬にだけは負けたくないと必死に耐えるシーンや、這いつくばってでも生き延びると言う鼻っ柱の強さは、素晴らしかったです。

ただ、期待しまくったタンゴは・・、やっぱり著作権の問題であまり特筆出来なかったのが非常に残念です。
また、これはどうだろう?とちょっと思ったのは。朔弥が刑事である事を、レオンが出会った最初から知っている設定だった事。お兄さんが、弟が日本で刑事をしているってペラペラ話している事になっているんですよ。
これは、朔弥の死亡記事をでっち上げた時に、初めて知った!とレオンが驚くシーンがなかったので、かなり残念・・。ならず者だと思っていた・・と言うのが気に入っていたので・・。
だって、レオンが朔弥を逃がしてやろうとした出会いの時には、敵対する関係だと知っていたって事になっちゃうんですもの。
それだと、レオンって最初から朔弥に惚れているって事になりません?。普通、刑事だったらその時点でマフィア的にはアウトでしょうが・・(^^;。麻薬扱っているわけだし。神奈川県警の刑事さんって知っていて、囲ってしまうのはロベルト君に嫌がられるでしょう・・。
しかも、マフィアの話はレオンに聴いてはいますが。セラーノ一家の名前は、お兄さんのアパートの管理人に聞いているんですよね。また、ボカ地区に行くなと言われた朔弥が、川を渡ってボカ地区に入ってしまい。その時の川底に、死の恐怖を感じるシーン・・は、結構印象的だったので、ちょっと急ぎ足(アパートを出てすぐ)に囚われてしまったのが残念でした。
あとは、最初に薬を使われた時。朔弥は器械を使われているんですね。その時に手錠がこすれて、傷になっているのをレオンが手当して、そのために皮の首輪になってしまうわけですが・・。その手当したやりとりもなかったし(器具を使われた事になっていないから、仕方ないかな?)・・・お父さんの口癖の「人間は、破滅する事はあっても敗北する事はない」が、一回しか出て来なかったのが寂しかったかな?これって、後編の最後でもの凄く大事な要素のセリフに直結するんですよねぇ・・・。
また、レオンが最初から朔弥の事を「獣・獣」と連呼するのが、ちょっと・・・鼻につきました。

これらは、私が原作を読んでいたから思った「あぁ、惜しいなぁ」であって。原作を読んでいなかったら、感じる事がない感想になりますねm(_ _)m。普段、あまり原作から入らないので、こうなると原作を先に読んだ方が良いのか・・先入観のないまま聴いた方が良いのか・・・と、かなり迷ってしまいそうです。

サウダージ 後編

華藤えれな インターコミュニケーションズ INCDー2237 2007年6月25日
浜田賢二(レオン・カナレス・セラーノ)×鳥海浩輔(志塚朔弥)
上城龍也(ホアン)、一ノ渡宏昭(ルイス)、古宮吾一(レオンの部下)

平川大輔(ロベルト・ブランカ・セラーノ)、遊佐浩二(志塚幸成)
復活祭の終わりの夜。レオンと二人、タンゴを踊って濃密な時間を過ごす朔弥。しかし、レオンの命を狙う者たちの襲撃により、タンゴの時間は失われてしまう。襲撃に失敗したと知ったら、次の手段に出てくるだろう・・・と言うレオンであったが。
翌日、朔弥が兄・幸成の友人だった男から聞いたのは。レオンが幸成も薬漬けにして陵辱した話と、今夜幸成が自殺に見せかけて殺されると言うものだった・・・。
前編の感想にも書かせていただきましたが。私にしては、原作をCDを聴く前に読んでしまいましたので。珍しく、原作との比較でドラマCDの感想を書く事になってしまいましたm(_ _)m。
なので、純粋はドラマCDを音として聴いた時の感想と言う事からは、遠くなってしまいますが。

あぁ・・一冊の本をドラマCDにするって事は、こういう事になるんだな・・・と言う思いを強く抱く事になりました。いや、今更ですけどね。
かなり原作を何回も読み込んで、比べて聴いた事になりますので。あ・・このシーンは原作にもあった。あ、省略している。原作よりも膨らませているな・・などなど。普段はあまり突っ込み入れない所をチェックしてしまいました・・。

ドラマCDと原作との違いの一番最初の相違点は、小説の中でタイトルを挙げた曲などは使えない。なので、その曲から読み手が喚起させられたイメージと、若干異なってくるかな?と言うこと・・つまりは、オリジナルのBGMなどで勝負する事!ですね。それと・・ドラマになって「あぁ!」と思ったのですが。確かに、板張りの床?でタンゴを踊ると。足音が結構うるさい(大笑)。冒頭のシーンに重なってのステップは、これは・・何の音だろう?と思っていましたが。なるほど。そうですわな・・。ワルツみたいに滑るように踊るってわけにはいかないし(゜゜)\バキッ☆。
また、端役全てを登場させるわけにはいかないので、限られた登場人物でお話を構築する必要があると言うこと。
文章よりも圧倒的に情報量が少ないと言うこと。
情報量が少ないのは、特にHシーンにおいてなのですが。今回、朔弥が兄への嫉妬から両親の事を告げた後。
レオンがおしおきとして、朔弥を抱くシーンがありますが。途中からは、流石に音の方では表現出来ないシーンでしたね(^^;。レオンがわざと動かないで朔弥に感じさせるのは、文章ならどうなっているか・・を書き表せますが。セリフによるドラマですと、そこまでは表現出来なかったかな?みたいな・・。
鳥海さんの鼻から抜けるキスや喘ぎ声は、もう芸術品!と思えるくらいに素晴らしかったですし。浜田さんも、原作にはない体温のあるレオンを感じさせて下さって、悪くはないのですが・・。
動かないレオンにじれて、余計に感じてしまう朔弥と、それを楽しむ?レオン・・・。原作の方が、Hはエロティックでした(゜゜)\バキッ☆。
しかし。裏切り者の襲撃を待つ、最後の夜と覚悟してのHシーンは。原作にはない朔弥のスペイン語による愛の告白。これは、思わず「やられた!!」と唸ってしまいました。
そうです。原作では、どちらの言語で喋っていても。注釈?としてスペイン語の単語の・・と書かれていない限りは全部日本語ですが。こうしてセリフとなると、音として受けるインパクトが違ってくるんですよね。
あぁ、最後の最後にやられた!!でしたね。

お話としては、原作よりも朔弥とレオンの結びつきが上手くまとめてあったかな?と思います。ただ、こうしてまとめて聴いていると。レオンって最初から朔弥にベタ惚れだったのね・・(大笑)。朔弥も、強がっている獣だったけど、その実は愛に飢えている寂しがり屋さんで。

お兄ちゃんと義弟は、(原作でも思ったのですが)ちょっと出番が少なすぎたかな?彼らが、どう思って行動しているのか・・が、ちょっと弱かったですね。レオンと朔弥の彩りにしか過ぎなかったので。まぁ・・メインが彼らではなかったから仕方ないって言えばそうなのかしらね・・。
そのチョイ出のお兄ちゃんの遊佐さんと、義弟役の平川さん・・。特に平川さんは、「俺の方が・・」と言うシーンであっけなくやられてしまったエピソードを語った時のフリートークで笑わせて下さいましたm(_ _)m。ですよね!平川さん、本当にそう思いますわ!!外さなければ良かったのにね(大笑)。
鼻っ柱は強いけど、意外なまでに?!人の良い朔弥の流される心情を、今回も見事に鳥海さんが演じて下さいました。また、朔弥に人殺しと言われて傷ついたレオンを、その微妙なセリフのトーンの差で現していらした浜田さんにも拍手です。

血の盟約で結ばれた義兄弟であるレオンとロベルト。そして、血のつながりはあるけれど、正反対の素質を持つが故にお互いをうらやましがっている兄弟である幸成と朔弥。この二組の兄弟の絆を一つの柱として。
がむしゃらにただ突っ走るだけだった朔弥に愛を教えるレオン。
そのレオンに、人肌の温かさを教え、温かさの中で眠る悦楽を教える朔弥。二人の愛の姿を描いたドラマと言えましょう。

だけど・・。タイトルである「サウダージ」の意味って、お話の中で出てこなかったのですが(小説も後書きでしか出てこなくて)。サウダージが意味した事は、伝わったかどうか・・。その点に関しては、ちょっと疑問が残ってしまいますm(_ _)m。

とYシャツとキス

桑原祐子 ビブロス CEー040 2006年3月28日
1.酒とYシャツとキス
2.嘘と真実とあなたの体温
3.ビールと嫉妬とある夏の日
4.過去とぬくもりとハッピーデイズ
5.愛と恥じらいと大団円!?
6.TALK
大川透(喜多隆生)×野島健児(鳴瀬雄吉)
檜山修之(久慈晴敏)、平川大輔(風間修一郎)
中村千絵(後藤結)、青木誠(三木高彦)
根谷美智子(神山多恵子)、近藤孝行(梧蒼)
根本圭子(喜多(子供時代))、外村晶子(喜多の母)、仲野元(岡村)
刑事課に所属する鳴瀬雄吉は、彼女に振られてやけ酒の日々。コンビを組む喜多陸生に面倒を見てもらい、迷惑を掛けっぱなしだが。
今夜こそ呑まずに帰ろう・・と思っていたのに、気が付いたら裸で喜多のベッドの中。しかも、喜多が言うのだ「夕べは凄かったな・・」
酒を呑んだら前後不覚になるくせに、なかなかお酒が止められず。動揺すると、すぐに手が出てしまう鳴瀬雄吉。彼をコンビを組んでいる大人な喜多陸生。
しかし、普段は鳴瀬をからかって余裕たっぷりの態度を取る喜多が、実は「恋しい」と言う感情に飢えていて、人の愛し方が分からずに今までずっと人付き合いにおいて失敗している・・・。そんな彼が執着したのが鳴瀬。

喜多は、酒に酔って、まるで覚えていない鳴瀬に嘘をつき。自分たちは一晩を共にした・寝たのだと信じ込ませる。そこから始まった二人の交際もどき・・・しかし、ウソは何時かはばれるもの。本当の事を知った鳴瀬は激怒する。
同僚の後藤のアイデアで、喜多が鳴瀬の事をどう思っているか・・やきもち作戦を決行し。晴れて喜多と鳴瀬は思いを伝え合う・・
「好きです・・」

その後、喜多の同期の女性に鳴瀬が嫉妬を覚えたり。
強盗事件の調書を書きながら、幸せについて考える鳴瀬と、刑事課の先輩・久慈のハニーとの会話などから、幸せについて考える喜多。
そんな二人がたどり着いた幸せの形とは・・。

と言うお話で。そうですねぇ・・ドラマCD化されたのは、そう昔ではないのに。何故か、もの凄く懐かしい気持ちがしていました。
気持ちだけが突っ走ったとか、身体から始まった恋とか多い中。
喜多も鳴瀬もウブだなぁ!!と言う感じがするからでしょうか?そう・・聴いていて微笑ましい馬鹿ップル(゜゜)\バキッ☆の少しずつ進んでいく関係を見守っている気持ちになっていくからでしょうね。

最初は、ベッドの中で猫(湯たんぽ)代わりで温もりを交換しあっている二人。そのぬくもりが心地良いと気が付き。キスをする仲となり、恋とは何?と分からない喜多に、鳴瀬が「好き」と言う気持ちを教える。
そして、最後にやっと「この人と一つになりたい!」と、重なる身体。

ちょっとずつちょっとずつ・・本当に、一歩ずつ階段を上るように進む二人の恋。昨今のBLでは珍しいくらいに、遅々として進まない感じさえする喜多と鳴瀬です。

そんなドラマの純情ボーイ(゜゜)\バキッ☆の鳴瀬を演じたのが、野島健児さん。
酒を呑んで憂さ晴らし!の筈が、酒に飲まれてます!状態。その一方で、喜多さんを結構グーで殴り飛ばすシーンが多くて。あはは・・照れ隠しにしては、殴り方に勢いがありますよねぇ(大笑)。
「好き」と何度も喜多に言うシーンの可愛らしさと、求められて「いくらなんでも、今・ここでは嫌だぁ!」の「嫌だぁ」の可愛らしさ・・うきゃあ!BLでは、受けのキャラクターって、女性のような名前が多いのに。この鳴瀬くんは祐吉と言うお名前だったのが、かなり新鮮でした。

執事と思しき人物が、居るのに。何故、そんな彼が刑事をしているのか?彼はキャリア?といろいろ想像してしまう喜多役には大川さん。普段は、傲岸不遜で余裕を持って、オレ様!な喜多なのに。気持ちを伝えること・人を愛しいと思う気持ちが分からず、自分で良いのか?オレで良いのか?おまえは幸せか?と不安になって訊くシーンのおぼつかなさが可愛らしい!と思わせてくれました。
後藤の策略で、やきもちを焼いたシーンでは。鳴瀬ではなくても「うわぁ・・今、可愛いと思ってしまった」ほどです。
他でお聴きした大川さんのお声に比べると、ちょっと高音かな?と思っておりました。

脇では、ハニーとは訳あり泥沼、紆余曲折があった・・・と語り、後輩の鳴瀬と喜多をおちょくったりアドバイスしたり・・の久慈には檜山さん。鳴瀬くんの事を祐吉と呼ぶのは、彼だけで。
「あぁ・・そうだねぇ・・。この主人公って、BLにしては珍しいよねぇ」と彼の台詞の度に思っていました(受けは、女性でも通じるような可愛らしい名前って多い中、祐吉くんかぁ・・)。
飄々としていて、結構ズバッと突っ込む。鳴瀬に「呑め!酒は裏切らないぞ!」と酒を勧めたり、「なんで仲直りしたのに、殴られてるんだ?陸・・どーせ、署内で鳴瀬に手を出そうとしたんだろ?若いなぁ!」が好きでした。
しかし、久慈さんで一番好きだったのは。やはり訳あり泥沼紆余曲折のハニーが、男性だと分かるトラック。
「でも、こいつの隣は居心地が良くてイヤされるんだぜ。飢えたように求め、奪いあう愛し方も良いが。じんわり心に染みいるような、寄り添うような愛し方も良いかなって思ったり」でしたね・・。いやぁ。良い台詞じゃないよ!!
そんな久慈の言葉を聴いて、猛烈に鳴瀬に会いたくなってしまう喜多・・。いきなり、用事を思い出しました・・と言い出した喜多の真意を久慈さんは、絶対に分かっていたんじゃないかな?と思わせてくれました。

そして。そんな彼らのまとめ役である風間役の平川さん。先輩と言いますか、上司の役で・・・一番はじけていたのが、居酒屋の店員さんじゃなかったかしら?などと思いつつ聴かせていただきました。
キャストトークでは、思った通り?に皆さんに弄られている(大笑)平川さんを聴くことが出来ます。
・・え?野島さんが、言い出した「胸一杯に空気を吸い込むと、お腹がグーと鳴るのを防ぐことが出来る」を実践して。すぐにお腹がなった・・と暴露されていて、ちょっと笑ってしまいました。ちなみに、私も試してみましたが。効果なかったです(^^;。

THE DARK BLUE

山藍紫姫子 ジャランインターナショナル 1995年5月3日 JLCDー004
玄田哲章(ロキシー・アルカード)×塩沢兼人(オリヴィエ・シェリダン)
堀秀行(ヘーゼル・ヴェイ)

増谷康紀、幸野善之、土門仁、柳瀬洋美、矢津田美恵子
宝石店に勤務するオリヴィエは、現代に甦った吸血鬼・ロキシーに血を吸われる生活を送っている。セックスで快楽に喘いでいる時のオリヴィエの血が一番美味しいと言うロキシー。
しかし、貧血で倒れた事がきっかけで出会った医師・ヘーゼル。彼に「一緒に住もう」と告白されたクリスマス・イブの幸せな夜をロキシーに知られてしまった。ヘーゼルを襲った黄金の獣がロキシーだと悟ったオリヴィエは、ロキシーに銀の弾丸が入った銃口を向けるのだった。
うーんと、うーんと。これはネタバレしないで感想を書くのが、非常に困難なので。これから聴くつもりのある方は読まないで下さいね。極力最後のネタにはふれないように努力はしますが。

ロキシーはオリヴィエを愛しています。それは血液とか身体とか、そういう問題ではなく。闇に生きる生命体として美しいオリヴィエを彼なりには愛しているのですが。その言動があまりにも傲慢だから、オリヴィエはなんとか彼の元を去りたい。彼の呪縛から逃れたいと願ってしまう。オリヴィエが自分の物であるのが当たり前と思っているロキシーの愛は、自信に満ちあふれ、全てを支配しようとする態度故に届いていかない・・。

一方のヘーゼルもオリヴィエに肉体関係のある愛人が居る事を承知の上でつきあってはいるのだけど。謎に包まれたオリヴィエの全てを愛しつつ、その愛人が気になって仕方ない。真剣に愛すれば愛するほど、言わないでいようと思っているはずのロキシーの事や過去の事を言ってしまいそうになる。
一番の貧乏くじ・・・の表現は似合わないでしょうが、一番損な役回りだったのがヘーゼルさんでしたよねぇ。だって、思うんですよ。相手が好きなら、いくら気にしないとは言っていても。絶対に気になってくるはずなんですもの。相手の過去も男の影も、気にならないはずはない。自分一人だけの物にしたい!と言う感情は働きますでしょ?なのに、甘えるだけ甘えて。肝心なところでは、それは言わないで!とか訊かないで!と逃げられてしまうし。挙げ句の果てには、黄金の獣に襲われて。恋人だと思っていた人は何も言わずに行方不明になってしまう。かの人の正体は、クリスマスパーティの時の写真で判明するものの、面影を追った先で待っていたのは、無くしたはずの想い出の品。うわぁ、ヘーゼルさんはこれからもオリヴィエの面影を抱いて生きていくのかなぁ・・(^^;。純愛だっただろう人の良さそうな彼だけに、凄く気の毒なイメージがつきまとってしまいます。

そして。この作品の主役であるオリヴィエさん。はかなげな美人で、吸血鬼に魅入られているとなると、もう悲劇のヒロイン(ヒーローとは言いたくないですな)そのものなんですよ。で、吸血鬼に血を吸い取られながら、彼は教会にも真面目に通っているし、聖水や十字架を肌身離さず持っているし。鏡を部屋中に置いて、吸血鬼に襲われて何時か人間ではなくなるかもしれない恐怖の運命に立ち向かっているように見えるのですが。
過去においては、オペラの主役をはるほどの実力を持っていたらしいのに、その過去についてはあまり言いたがらない。ロキシーを殺す事に失敗した後で、いきなり解明される彼の正体と過去。
急転直下と言いますか、彼が何故鏡を置いていたのか?などの理由までもがその一瞬で判明しますが。ロキシーとラブラブだったら良かったのに・・としか言いようがないんですよね。
ロキシーが彼を思ってくれているくらいに、彼もロキシーを愛していたら。ヘーゼルさんなどが入り込む余地はないお話になっちゃうのでしょうが。結局は、オリヴィエは引っ越しをいくら重ねても。いくらロキシーから逃げようとしても、逃げられるはずもなく。他に好きな人が出来ても、愛してしまっても。その人と愛を成就させるわけにはいかないわけで・・・しくしく・・。

ロキシー役の玄田さんは、BLではこの作品で初めてお声を聞いた事になります。最近では、インターコミュニケーションズさんで王様役でご出演のシリーズがあると聴いていますが。未聴なものですから・・(^-^)ゞ。
三國志以外では、凄く久しぶりにお声を聞いたなぁ・・と思っておりました。玄田さんが横井さんであった時代から知っている世代としては(゜゜)\バキッ☆(ガッチャマンの鬼石隊員の声なき声は、今でも鮮烈に覚えていますし)代表作となると、どうしてもドカベンの岩鬼を避けて通るわけにはいかないでしょう??あの岩鬼は強烈すぎるほど強烈な個性でね・・玄田さんがガンダムで色男のスレッガー中尉を演じた時も、ちょっとイメージ外でしたもの(映画では、井上真樹夫さんが演じていらした役です)。
他は、アニメではなくアーノルド・シュワルツネッガーの吹き替え声などが有名ですから。骨太で男臭いイメージは、お声を聞く度につきまとっていました。今回は、色男を通り越して絶世の美男子・吸血鬼でしょ?自分の中にある玄田さんのイメージとは違うような気がして、かなりドキドキして聞き始めたのですが。
うわぁああ・・最初、ロキシーの声を聴いた時には玄田さんだと分かっていて、違う!と思ってしまったほどです。いやぁん、甘い声で優しく恋人に囁いていらっしゃいます。その傲慢な君主ぶりたるや、もう傲岸不遜を絵に描いたような見事さでした。色っぽさまで兼ね備えている吸血鬼。うわぁ、もうびっくりです。

オリヴィエの新たなる?恋人、ヘーゼル役。誠実そのものの代表選手は堀秀行さんでしたが。包み込むような優しいお声が、本当にソフトでぴったり。

そしてそして。山藍作品には、もうなくてはならない塩沢さんは、今回のこの作品でもお見事!の一言に尽きます。ロキシーに対する時の冷たいまでの拒絶の声。そして、相手がヘーゼルになった途端に甘えて甘えて、春風になったような声の変わり具合。素晴らしいです。
今、このドラマCDのようなベテランだけがメインとなったCDはちょっと見かけませんが。その演技の競演に拍手を送りたいと思ってしまいますm(_ _)m。



されど不敵なヤツら

今泉まさ子 ムービック 2003年7月26日 MACYー2501
1.危険なコミュニケーション
2.ケリをつけてやれ!
3.誘惑のバニーニ
4.飛んで火に入る・・・
5.大槻との熱い夜
6.どっちがいいの?
7.明かされた過去
8.取り戻せない時間
9.抑えきれない想い
10.懐のせまい男
11.おまけ・スズメたちの憩う庭
12.次回予告
成田剣(大槻煉嗣)×鈴村健一(仲原航)
笹沼晃(山野英輔)、緑川光(朝宮圭吾)、立木文彦(久谷信明)
根本圭子(久谷美栄子)、平野俊隆(河西)、百々麻子(蒔田)
今野宏美(久木)、立野香菜子(佐々木)

砂楼の花嫁

遠野春日 ムービック MACYー2038 2008年6月27日
DISC1
1.任務
2.シャティーラ
3.歓迎の宴
4.呼び出し
5.緊急事態
6.双子の弟
7.曝かれた秘密
8.おやすみのキス
9.大事な兄上
DISC2
1.忍びの旅行へ
2.イズデイハールの本心
3.ハミードの忠告
4.人質
5.救出作戦
6.プロポーズ
7.結婚式
8.幸福み満ちた初夜
安元洋貴(イズディハール・ビン・ハマド・アル・ハスィーブ)×遊佐浩二(秋成・エリス・K・ローウェル)
小西克幸(ハミード・ビン・ハマド・アル・ハスィーブ)

樋口智透(アトリー)、大西健晴(フィエロン)、宮下栄治(バイス)
四宮豪(ダン)、早水リサ(ズフラ)、井上剛(ザーランド)
近藤辰典(軍人)、田久保修平(軍人)、前野智昭(側近)

幸せはこんなカタチでやってくる

葉芝真己 吉祥寺企画 1995年3月1日 CRA0002
1.留守番電話/堤編
2.SNOW
3.ドラマ「幸せはこんなカタチでやってくる」1
4.HAPPINESS
5.ドラマ「幸せはこんなカタチでやってくる」2
6.WITH
7.留守番電話/志賀編
山寺宏一(堤圭司)×森川智之(本間裕之)
井上和彦(志賀聡)、幸野善之(吉沢)、林延年(社員)
麻生智久(社員)、神山雅美(女子社員)、新山志保(女子社員)
菅谷勇(企画部長)、掛川裕彦(人事部長)

ジェラールとジャック

よしながふみ エンタメシンクタンク ETTー001 2008年4月25日
森川智之(ジェラール・アングラード)×遊佐浩二(ジャック・フィリップ・ド・サンジャック)
檜山修之(ポール)、よのひかり(シャルロット)、山口勝平(ミッシェル)
竹田雅則(ピエール)、青山穣(館主)、高口幸子(ジュディット)
高橋まゆこ(ジャンヌ)、すずき紀子(ロラン夫人)、河野裕(男娼)、杉野博臣(パスカル)

勝生真沙子(ナタリー)、井上和彦(ラウル・ド・アマルリック)

CIEL Mix スペシャルドラマCD

角川書店 2008年1月到着
CIEL2007年9月号・11月号連動全員サービスドラマCD
1.愛はどこだ(原作:佐倉ハイジ)
2.ソウル・キッス(原作:ホームラン・拳)
3.天気予報ノ恋人(原作:街子まどか)
4.デリシャス+プリンス(原作:桃季さえ)
1.鈴村健一(亮)、平川大輔(日留川)、千葉進歩(航)
2.鈴村健一(原朔太郎)、平川大輔(アル)、千葉進歩(イー)
3.千葉進歩(小金井啓太郎)、鈴村健一(天沢千歳)、平川大輔(レオン=カイザー)
4.鈴村健一(成宮優)、平川大輔(四宝院統天)、千葉進歩(夏目花威)

塩沢兼人 MEMORIAL
間の楔/爪紅

吉原理恵子・森内景生 マガジン・マガジン JCDー000801 2000年8月1日
塩沢兼人(イアソン)×関俊彦(リキ)
小島貴幸(ガイ)、池田秀一(ラウール)
大塚芳忠(カッツェ)、松野達也(キリエ)

久保田雅人、五十嵐潤一、山田浩二

来宮良子(ナレーション)

G線上の

宮城とおこ インターコミュニケーションズ INCDー2149 2005年10月30日
神谷浩史(成川理也)、檜山修之(香坂遥人)、森川智之(池田篤志)
白鳥哲(佐野)、花輪英司(先生)
冨田裕美子(杉浦)、許綾香(三森)
池田の部屋の前に倒れていた高校生。毛並みの良さそうなその子・理也は、左手の薬指を怪我していた。唯一の持ち物はヴァイオリン。
しかし、理也はそのヴァイオリンは死んだ双子の弟の物だと篤志に語るのだった・・・
多重人格の高校生・成川理也と、彼を取り巻く周囲のお話なのですが!!
これがまた、とんでもなく途中と言いますか・・ここで終わる?いや・・これ、続きはどうなっちゃうの?と言う所で終わってしまいまして。
一番の感想は「ちょっと待って!!この続きは?この続きは??」でしたね・・。

ドラマCDを制作するにあたって、それが当たる!と言う補償はないですし。とりあえず人気がありそうな原作作品をドラマにでもしておけば、原作ファンが買うだろうし。後はキャストで人気声優を揃えておけばそこそこ売れるだろう・・と言う作品、ありますよね?まぁ。。企業ですから。売れる商品を作りたいのは何処も同じだと思います。だから、そういう態度で臨まれたとしても。足下を見透かされているこちらにも問題はあるでしょうし・・・不平や不満を述べるつもりはありません。
だもので、最初からこれは何巻作りますよ・・みたいな告知をしておいて。人気があれば考えます!と言うのは分かります。

でもね・・・やっぱり、作るのであれば。ある程度は責任持って欲しいかな?と思います。
多いのは、とりあえず1巻だけしかない場合。
思いっきりその続きが気になったら・・・原作を買って読んでくれ!と言われたらお終いですが。いや・・だから、声がついたドラマで聞きたいのよっ!!となるんですよね・・。
だって、やっぱり声が付く事によってその作品を知る事だってあるわけです。もの凄く続きが気になった場合は、私だって(苦笑)原作を買いますが・・でも、お話の続きはもちろん、声優さんの演技の続きも聞きたいんですよ。
だから、続くお話だったなら。きりの良い所までは続けて欲しい。思いっきり続く・・・は辞めて欲しいと思うのです。

これは、この感想を書いている時点で2巻まではドラマCDも出ている事を知っています。
だから、ある程度は安心していますが。もし、出た直後だったら「えぇ?」だったと思います。何しろ、フリートークでキャスト自身が「続きが気になる」と語っていらっしゃるんですもの。
理也は池田と香坂とどちらを選ぶんだろう?そして、バイオリンで選ばれるのは誰?いろんな事が気になって仕方ないですものね。

さて。捨て猫などを見たらついつい世話をやいてしまう大学生・池田は森川さんです。お母さんか?と思わせるほどの世話焼きっぷりで、好青年!ですよね・・。こういう人に拾われたなら、きっと猫も犬も幸せになるだろうな・・と思います。

相方?の檜山さんは、ドラマの中ではそんな森川さんと会話すらなく。収録も別々だったみたいですが・・。
フリートークの「こんな高校生はいやだ!」に大笑いさせていただきました(大笑)。
だって「泣かせてみたい」・・こら、どこの高校生だ?何十年生きていて、そんな台詞言ったこともない!と語っていらっしゃいましたが・・・それが許されるのはBLだから(大笑)。
普通で、そういう事を言われたら引く・・間違いなく引く。と言うか、一発後ろからグーではたいて(殴るとも言う)しまいたい(大笑)・・

そんなベテラン二人を相手にしていたのが、多重人格を演じた神谷さん。ツンツン系の美青年を演じさせたら天下一品!と密かに思っておりますが。ここでは、気弱なホワイトとちょっとダークっぽいブラックの高校生でした。
うーみゅ・・悪くはないのですが、悪くはないけど。ブラックがツンツン系で、振り回すタイプの女王様だったらもっと良かったかなぁ?でも、キャラ的にそういうブラックじゃないものねぇ。

シーンや台詞では、冒頭。池田くんが理也にチャーハンを作って食べさせるシーンがありますが。
食べるために出しているのが割り箸・・おい、おい・・・スプーン出してやらないか?チャーハンって、割り箸で食べるとポロポロ落ちると思うんですが・・
それを神谷さんが、いかにも!!がっついてます!と言うフガフガ音をさせながら食べていらっしゃるので。あぁ・・絶対にこぼしてますね・・って音で分かるほどです。そして、その予測は裏切られる事なく、池田が「半分くらいこぼしている!」と文句を言ってます。
でもさ・・スプーンとかレンゲのような道具を出してやらなかった君も悪い!と思ってしまいました。

ブラック理也が、授業を抜け出そうとして。先生に見つかり、たまたま来ていた池田と3人で会話するシーン。
理也の中に、どの時点でブラックが生まれたのかは分かりませんが。
おそらく、ブラックの方はホワイト理也くんを守るために生まれた人格じゃないかな?と思うんですよ。ヴァイオリニストの一人息子として将来を嘱望された理也。しかし、地道に努力するしかない道(才能もかなり関係しますしね)で、周囲の期待などに押しつぶされそうになった時に出来た人格では?と。
しかし、ホワイト理也にだけ価値を見つける周囲の大人達は、ブラック理也を要らない物として処分しようとさえする。存在を否定する。
あんたは、俺とあいつ、どっちを信じる??
理也が池田に問いかけた言葉は、重いですよね。それを即座に理解して、ともかく!とその場をおさめた池田くん・・。

この先、ホワイト理也にちょっかいをかける先輩・香坂と。ブラック理也に翻弄された池田・・彼らが出会ってのお話も期待してしまうのでした・・

G線上の猫 U

宮城とおこ インターコミュニケーションズ INCDー2158 2006年6月30日
神谷浩史(成川理也)、檜山修之(香坂遥人)、森川智之(池田篤志)
花輪英司(先生)、根津貴行(根本)
冨田裕美子(杉浦千里)、高橋まゆこ(女生徒)
桐本琢也(理也の父)、新田万紀子(理也の母)

平川大輔(成川佐紀)
理也の父方の従兄で、ピアニストとして成功している成川佐紀が帰国した。
学園祭での演奏会を見に来た池田と話した佐紀は、理也の二重人格を知っている池田に「住み込みで、理也の世話をしないか?」とアルバイトを持ちかけるのだった・・
ドラマCDを入手した時期に、完結した原作の発売されていました。3巻の発売までに、かなり時間がかかったのかしらね?
原作のファンの方が、やっと読むことが出来る!と書き込みをされていました。
ですから、聴く前に、「続くのよ・・分かっているわね?この2巻で決着はつかないのよ?」と自分に言い聞かせてはいたのですが。いたのですが・・・それでもやっぱり感想の第一声は
「なんて所で終わるんだぁああああ!無茶苦茶気になるじゃないかぁああ!しかも、これドラマCDの3巻の発売は決まってもいないのにぃ!!」となってしまいました・・はい・・・・

お話の方の感想は、誰がなんと言っても(聞く耳は持たんぞ状態です)上に書いた通りに。このまま放置されるのは、嫌すぎる!区切るなら区切るで、もうちょっとなんとかなったシーンで終わって頂戴よ!
もう、もう!!本当にどうしようもない宙ぶらりんで終わるのは止めて!!3を出すつもりがないのなら、CD自体の企画ってどうよ・・でお終い。
まぁ・・・もう少しだけ言及すろと。
攻め?二人が、お互いを認識して初顔合わせ!(大笑)と言う美味しいエピソードが入っていてニヤニヤしてしまった事と。
え?1巻のあれって。香坂先輩ってちゃんと最後までしていたの??嘘・・あれって途中までじゃなかったの?と、目がビックリマークになっていた事でしょうか?

うーん・・・お話であれこれ語れないと。逃げ道は一つ(大笑)・・声優さんになります(゜゜)\バキッ☆
今回初参加?の従兄・佐紀役の平川さん。人の話を聴いちゃいないよ・・・のオレ様なのに、結構ソフトなキャラ。
おそらく、こういう役は真綿のようにじわじわと相手を追いつめて。抵抗されても話を聴いてないからゴーイングマイウェイ!になっちゃうんだろうなぁ・・・。彼の笑顔の下の黒さには、要注意(大笑)と十分に思わせてくれました。
引っかき回しただけではなく、何かを企んでいるっぽいのが気になって仕方ありませんわ(^^;。

檜山さんの香坂は、やっぱり今回も「こういう18歳は嫌ぁああ!居たら、お目にかかりたいわよ。何?このエロっぽさと言うか、全てを達観したような高校生?嘘だわ・・池田と逆で大学生と言うなら、納得しても良いけど」ですね。
ご本人も、こういう高校生が周囲に居たなら、役作りの参考にしたいから是非ご一報下さい!と書いていらっしゃるし語っていらっしゃるので、難しかったんでしょうねぇ・・。

そして、今回Bまで行った801シーンのお相手である池田さん役の森川さん。うふふ・・この柔らかな好青年トーンの森川さんって、好きです。男臭くて、野生児で(゜゜)\バキッ☆筋肉もりもり(大笑)や、仕事出来ます!のクールな役も嫌いじゃないですけど(って、全部かい・・)。
近所か親戚などに、こういう良心的で優しいお兄さんって居たら良いなぁ・・うん、居そうな気がする!と思わせてくれる一般ピープルっぽさが好き。池田って、結局は音楽をやっているわけでもなく。この登場人物の中では、所謂庶民代表で良心担当だと思うんですよ。それを遺憾なく発揮!して下さいましたもの。包み込むようなソフトボイスが、お兄さんと言うかお母さんっぽくて良かったです。

そんな3人のキャラクターに振り回される主人公の理也くんの神谷さん。
今回は、どっちかと言うと黒さんが多かったのですが。香坂先輩に言いたい放題言ったり、池田さんを煽ったり。
よーし、よーしもっと言って!もっと煽って!などと思っていたのは、私だけではないはずですわ(大笑)。
一人称が違うだけではなく、ふっとチェンジしてしまう理也の変化を見事に演じて下さいましたね(^-^)。

あぁ・・でも、ここまで来ると。このキャストで3を作って!完結させて!と思ってしまいます・・。あの付くプロデューサーさん!!新規レーベルでこの3巻いかがですかぁ??

締め切りのその前に!?

藤崎都 ムービック MACYー2316 2004年11月27日
1.告白は脅迫
2.恋人は不機嫌
3.オトナは難解
4.引き抜きは大問題
5.決戦は料亭で
6.恋はタイヘン!
7.締め切りは…!?
置鮎龍太郎(不破総一郎)×下野紘(都筑智久)
檜山修之(押領司俊也)、水島大宙(伊川愁)

加藤亮夫(西尾)

灼熱の太陽と砂塵の嵐

観月伽世 レディバグ AZーD014A 2007年4月27日
森川智之(リドワーン)×遊佐浩二(藤倉明哉)
千葉一伸(ニザーム)
タルタエリ(アンナ)、田代有紀(ルトフィー)
友永朱音(キャスリーン)、園部好徳(杉本・男1)
織田茉実(侍女)、橋本祐樹(ボーイ・衛兵)
一馬芳和(支店長・男2・従者)、高橋圭一(男・衛兵2)

ジャジャ馬ならし

門地かおり ビブロス 2000年9月28日
置鮎龍太郎(黒沢)×保志総一朗(馬場)
渋谷茂(三木)、鈴木勝美(教師)、結城比呂(女性?)
小野塚貴志(同級生A)、青木誠(同級生B)、小上裕通(テニス部員A)
坂口周平(テニス部員B)、浜田賢二(寮生A)、津川悟(寮生B)
夜の公園。ナンパしていた馬場は、逆にその相手から襲われ(かけ)てしまった!!
その行動が学校の知るところとなったものだから、体育会系の男子寮に入寮させられてしまった。同室となったのは、テニス部員の三木。優等生の三木と親友の黒沢。そして、馬場の微妙なトライアングル関係が始まった。
あはは。ちょうど「天は赤い河のほとり」を聴いた後だったので、結城さんの女性はすぐに分かったのですが。あのシーンだけしか出演がないと言うのは、もったいないなぁ・・・。
さて。本当に微妙なお話なんですね。三木と黒沢と馬場。この三人のそれぞれの思いが交錯する辺りが、聴いていて楽しかったですね。
黒沢の事が気になっているのに、「三木君は?」と尋ねてしまう馬場。おいおい・・・この場面でその問いかけかい!みたいな(大笑)。
この微妙な関係のまま、Hシーンはないのかな・・と聞きながら思っていたのですが。Hシーンもそれなりにありました。
しかし、お楽しみのシーンよりも三人のやりとりが楽しい一枚と言えましょう(^-^)。

社長のおじかん。

霧島珠樹 ランティス 2005年11月23日 LACAー5446
三木眞一郎(鳥居亮)×平川大輔(水澤睦己)
森川智之(永澤静)、檜山修之(望月)

岸尾大輔(鳥居弟A)、鳥海浩輔(鳥居弟B)、松山鷹志(篠田)
土師孝也(叔父)、大野エリ(叔母)、上田陽司(所長)
平勝伊(かつや)、伊丸岡篤(小谷)、福井信介(社員1)
升望(受付嬢)、杉崎亮(営業部長)、木村はるか(睦己の同級生)

関俊彦(飯塚学)
亡父の遺言で、悪の総裁になるべく日々努力している水澤睦己。彼が悪の総裁として顧問弁護士の飯塚に認められなかった場合には、叔父に老舗化粧品メーカーを乗っ取られてしまう事になる。
ポスターに落書きなどの幼稚園レベルの悪行(大笑)をこなしているが・・・
あぁ・・これは「戯画」なんだな・・・というのが、一番先に来た感想でした。
原作が漫画とは知っていますが、漫画・コミックと言うよりも戯画を音にしたと書いた方がしっくり来るんですね>自分の中で。

第一に、老舗化粧品メーカーを継ぐ条件に悪の総裁として認められる事と言うのが分からない。
しかも、そのために重ねる悪事と言うのが、信号無視に落書き、ピンポンダッシュ・・・おいおい・・・それを止めて、拉致していやらしい事をしてしまう(大笑)正義の味方が恋人。
はい・・この部分で引いた方は、このCDは苦手になるかもしれません。正直、σ(^ ^)はこの部分で「えーっと?」と思いはしましたが。どーして?と言うのが気になった事と、これをどう調理するのか?と言う期待の方が大きくて。聴いて笑ってしまいましたもの。

このCDドラマは、2枚組になっていまして。本編を聴いた時に正直「この前が聴きたいんですけど?」と思ってしまいました。何しろ、睦己と正義の味方の恋人・鳥居亮くんは既にラブラブカップル。
しかも、お父様が何故「悪の総裁になれ」と遺言して死んだのかが分からない。お話の中に、出てくる睦己の兄である静さんとお抱え運転手の望月の「あの一夜」とは?が気になって気になって。
だからぁ!!私は、ラブラブカップルになっているよりも。BLでは、出逢いや葛藤などに惹かれるのよ・・・!なものですから。いきなりドラマが「出来上がってます」で始まると、がっかりするんですよね。
あぁぁ・・本編聴いた時には、結局それらは分からなかったのよねぇ・・と落胆しつつ、番外編を聴いたなら。
まぁ!なんと、この番外編のおまけCDの方が、本編よりも前のお話じゃあないですか!

しかも、私が聴きたかった睦己と亮くんのなれそめであり、無茶な!と思える遺言を睦己くんが果たそうとしている理由であったり。はたまた、静さんと望月カップルの一夜であったり・・。
なぁんだ!おまけディスクとあるからには、番外編とか後日談かと思っていたら・・・。
それならそうと、ディスク1、2として。順番に聴かせるようにすれば良かったのに。
もし、これから聴いてみようか・・・と思う方は。おまけ編の方から聴き始める事をお薦めします。

ボーナスディスクでは、睦己と亮くんの出逢いやなれそめを描いています。方向音痴のため、「出来ない!」と走り去ったまでは良いにしても、どこに居るかが分からなくなってしまった睦己を助けたのが、亮さん。
その出逢いの時に、カップラーメンを作って食べさせるシーン。カップラーメン知らなかったんだ>睦己くん。
で、亮くんを正義の味方に任命した上司ってのは、おまえかぁ!!静さん!!ポロポロと本編ディスクの裏側や、あぁ・・なるほどの解説があちこちで出てくるじゃないですか。
いくらナンバー2と言う地位にロマンを見いだしていて、弟ラブ、しかも精神的にSだとしても。敢えて正義の味方を任命する辺りは、笑えるなぁ・・・分けが分からん(大笑)。なのに、801シーンでは受けですか??
いやぁ・・この静さんは受けだったと言うのが、番外編の一番の驚きでした。本編で、「うっすらと覚えている」と言うシーンで、一瞬「え?」とは思ったけど。まさか!!何故に君が受け?
「こいつ、良い表情するよなぁ・・苛め甲斐がある!」と内心で言っている人が、攻めじゃなかったの?そんなのありですか?

番外編での笑えたシーンは、望月の睦己様専用野生の勘!レーダーと、攫われた睦己を救うために正義の味方・サラリーマンを結成して乗り込むシーンでしたね。
ネクタイをまいて・・・見えない!にすかさず「本気でアホだろ、おまえ」の亮くんの突っ込み。でも、そんな馬鹿な望月に「睦己様の、お馬鹿ぁ」と言われた睦己さんが、一番馬鹿??(大笑)
いや・・・このお話の全員がデフォルトされていて、お馬鹿に見えて笑えて笑えてしょうがない(大笑)。このCDを聴いた2008年3月は、笑えるBLCDを何枚も聴きましたが。
その全てが許容範囲に存在しましたね・・体調が良かったわけでもないのですが、この程度なら笑って許せる。何なんだろう?

このお話は、デフォルトされたキャラが戦車などを繰り出しての大騒ぎ。そう、戯画は戯画でもこのノリは少年漫画の見開きページを一度に使っての「ドバババ」だの「ガガガガガ」と言う感じに近いのかもしれないな。この作品が嫌いとおっしゃる方は、おそらく少女漫画を求めて聴いたら、少年漫画で。予想と違ったと言う感じを受けるかもしれませんね。
あ、だから。少女漫画は好きで読むけど。少年漫画はダメなのよぉ・・とおっしゃる方にはお薦めは出来ないかもしれません。

さて。声優さんでは、主人公・睦己さんの情けなく、悪事を働こうとして「プルプルプルプル」と口で言いながら震えている状態と。攫われた亮くんを取り戻すべく戦車を駆使して乗り込むシーンの格好良さ。見事な変身っぷりが素敵だった平川さん。
ご本人も、きっと気遣いの上手な悪事が出来ないお方なのかもしれない・・と思いつつ聴かせていただきました。
本編ディスクの後半、恋人を奪還するために立ち上がる睦己の凛々しさとかっこよさは、平川さんファンは必聴です!
・・・でも、ピンポンダッシュが出来ない人が、戦車で乗り込むこの落差は何?胸のタイマーが点滅してから、初めて必殺技の光線を放つヒーローみたいなものですか?最初から、そういう事が出来るならやっておけよ!

そして。その恋人の亮くん。ほわわんとして、面倒見が良く。おっとりしているかと思いきや、行動力もあるし実力もあります!の微妙な二面性を三木さんが見事に演じられています。「二度と朝日が拝めなくなると思え!」のどっちが悪人なんだか・・のトーンも好きですが、このほわわんとしている穏やかなトーンも好きなんですよね。それらの切り替えは、三木さんならでは!でしょう。

弟ラブで、高笑いしつつ受け(大笑)だったお兄さんの静さん役は、森川さん。
森川さんだし、苛めてやりたい!キャラなのに受け?やっぱり聞き終わった今でも、逆のように思えてなりません(しつこいって)。
そんな静さまラブになる(12年間、ずーっと睦己ラブだったのに)運転手の名前は何なんでしょう?望月くんには、檜山さん。もう、檜山さんが登場するシーンは、全てお薦め!思っていたよりも出番は多いし、うあああああん!と大泣きしたり叫んだり。「これ以上は、言えない!」と叫びつつ、朝チュンの翌朝に「えーっと・・なんで俺は、静様に腕枕なんか、してるんすかね?やけ酒かっくらった後の記憶が、あやふやだけど・・いや、でも仲良くってハダカでベッドインって意味じゃないんすけどぉ」のためらいがちな台詞!
書き出しただけでは、この微妙かつ絶妙のトーンとイントネーションは分からないでしょう?
運転手と同じく、名前がない秘書の篠田役の松山さん。おじかんを提示する台詞と、業務連絡を行うトーンの差が素敵でした。
20年前から見かけの変わらない年齢不詳弁護士の飯塚役関俊彦さん。うーん。。幼稚園レベルとばっさり切り捨てる辺りが良かったです!
でも、笑えたのが。岸尾さんと鳥海さん演じる弟’s。亮くんラブな二人の弟で、どちらが兄ちゃんの愛が深いかを競争しているかのような双子?なのですが。弟Aと弟Bとブックレットにありまして。いくらなんでも、それはないだろ?と思ったら、名乗るシーンでちゃんと「A」や「B」とそのまま名乗っていらしたのが笑えました。
どうして弟達にこのお二人??それもまた謎ですね。勿体ないと言うか・・ガヤなどのシーンでお二人の声を探していたのは私です。

それにしても。ブックレットに表記されていたのは、上に書いたメンバーだけなのですが。フリートークにはちゃんと皆さんコメントをよせていらっしゃいまして。慌てて表記を付け足しました。最初からちゃんと書いていないのは・・何故なんでしょうか?

シャルルに捧げる夜想曲

まんが家マリナ 赤いモルダウの章
藤本ひとみ 集英社 1995年3月 59分17秒
佐々木望(アンドリュー)、草尾毅(カレル)
緑川光(シャルル)、速水奨(レオンハルト)
小林優子(クリームヒルト)、佐久間レイ(エレーゼ)
幹本雄之(コリーン氏)、柊美冬(看護婦)
マラソン競技の最中に、にわか雨に遭ったアンドリューは、同級生のカレルの身体に赤い刺青があることに気がついた。その刺青を見たことから、カレルと親友になるアンドリュー。
そんな時。年上の甥っ子・シャルルにつきあわされてプラハに行くことになったアンドリュー。シャルルは、アルディ家の家宝である聖剣をレオンハルトから奪い返す事が目的だったのだ。亡母から、絶対にプラハに行ってはいけないと遺言されていたカレルであったが、アンドリューに同行する事になった・・・。そこで彼が出会ったのは。
うわぁ!!なんだこれは。この終わり方はなんなんだぁ!!!!と言うのが、初回聞き終えた時の第一声。こんな所で終わられたら、もう続きが気になると言うのか・・この気持ちをどうしろって言うのよぉ!!
いや、発売当時に購入したわけではなく、ネットオークション経由の作品ですので、このシリーズの続きがドラマCD(カセット)になったかどうかは分からないのですが。今だったら、絶対に前後編で出さないとファンは納得しないぞおぉおお!!。
お話自体も、凄い勢いで展開しちゃうんですよね。時間的な制約もあったとは思いますが、かなりの大事件がドラマで演じるシーンではないところで起こっている。(小説には書かれてあったかもしれませんが)カレルが車の側でラブシーンを演じた?直後に、(レオンハルトが重傷を負って)アンドリューが病院に居て「実はレオンハルトは兄だった」と説明を受けていたり(^^;。クリームヒルトと婚約をした直後にシャルルが撃たれてしまった事件が起こっていたり。それらのけがをするシーンなどは台詞での説明で片づけられてしまっているんですね。「撃たれてしまって、血がたくさん出て」・・・
それだけの重傷(重体)の割には、結構次のシーンで会話をしていたりするんですよ(と言うことは、時間の流れがかなりあるのでしょうな)。
肝心要の「何故、カレルはプラハに入ってはいけなかったのか?」「母の遺言の真意とは?」「クリームヒルトを見た時に感じた気持ちは何だったのか??」「カレルにとってのクリームヒルトの存在は何なのか??」そして、一番の問題である「刺青・赤いモルダウは何なのか?」は、このドラマCDでは解決をされないままだったものですから、無茶苦茶気になってしまいました。おそらくはカレルはレオンハルトの申し出を受けて、自分の謎を知ろうとするでしょう。カレルとアンドリューの気持ちの行方はどうなったのか?シャルルとレオンハルトの間で争奪戦が行われた聖剣はどうなったのか?シャルルは家長になれるのか?ほらね、このドラマCDを聴いただけで、ざっとこれだけの謎が残ってしまったわけです。これで終わったら辛いでしょ。

さて。このドラマCDは当初普通のドラマCDのコーナーに登録しておりました。と言うのも、「まんが家マリナ」シリーズは、さえない?まんが家であるマリナが、たくさんの美形青年と出会って・・・と言うシリーズ物だと把握していたんですね。愛となんとかのキャメロットと言うOVAもありましたし(゜゜)\バキッ☆。
しかし、このタイトルに出てくるまんが家マリナはドラマCDには登場しておりませんし、やはりカレルがアンドリューに愛を告白するシーンがありますし。(これも唐突なんですよね。本人が後でアンドリューに別れを告げる台詞にあるように、クリームヒルトとの関係に絶望したから、代わりにアンドリューに告白したのか?と思ったくらいなんですよ(゜゜)\バキッ☆)
アンドリューとカレルが、トルーパーで共演したお二人でしょ?妄想がね・・「リョウがシンに告白したぞお!!」と言う感じに広がってしまったので(゜゜)\バキッ☆。と言う冗談はさておき、彼を守るために自分は存在する!!と言う具合に気持ち的には真剣でしたので、新たにBLものに登録しなおす事にしたわけです。

勝負は時の・・・運だろ?

藤崎一也&高口里純(あすかCIEL) 東芝EMI 1996年6月26日
1.プロローグ   
2.くじけない僕(歌:m.c.T.W with Tetsuro.M)
3.第一時限   
4.第二時限/磯崎まりお   
5.第三時限「合宿!」
6.試合後反省会(歌:N体大付属高校バスケ部)   
7.エピローグ
結城比呂(夏目北斗)、緑川光(佐藤ゆり)、関智一(今市伊紗)
中村大樹(赤堀七)、山崎たくみ(磯崎まりお)、真殿光昭(卯都木丘)
高山勉(鈴木アベル)、坪井智浩(高橋不死男)、平松晶子(小川矢絵)、小田木美恵(元女子マネ)
N体大付属高校は、スポーツ特待生の多い学校。その校風に惹かれて、夏目北斗は受験で入学した。
彼は、少年時代はサッカーの選手として注目されていたのだが、注目されればされるほど緊張のあまりに、呼吸が困難になってしまうため、スポーツは今はやっていないのだった。そんな彼に、幼馴染みの佐藤ゆりは「自分とゲームして、負けたらバスケ部のマネージャーになって欲しい」と言うのだった。
BGMと言うか、効果音がとてもマッチして聞き応えのあるドラマでした。本当にここまでマッチした効果音やBGMだと、その音で笑いが取れるんですね・・。例えば、北斗の事を頑張っている良いマネージャーだと認めたものの、その直後に「でも、やっぱり女子マネが良い!!」と叫ぶ二人の先輩の声が響く時。カラスのカーと言う声・・・。計算しつくされた効果音って、本当に凄い。まさにジャストフィット!!と言う感じでした。私は、このカラスの声でしばらく笑っていたくらいですよ(^-^)。
さて。これは他のHomepageさんを訪問した時に、BLとして扱っていらっしゃる所が多かったものですから、何の迷いもなくBLコーナーに入れていたわけですが。聴きようによっては、普通のスポーツもののドラマとしても通用するかなぁ・・・。ま、ちょっと危ないシーン未遂はありますし、気持ち的には絶対にゆりは北斗が大好きなので、ここでも良いか・・・と思いますが。BL初心者向けと言う感じですね。健康的かつ安全圏内(何が?)のBLドラマです(大笑)。
生真面目な北斗の一生懸命さ。その空回り具合が、結城さんの熱演で伝わってきます。また、ゆり役の緑川さんの「うっす」と「ほくっちゃん」は要チェック!北斗に対する台詞と、他の先輩達に対する台詞の温度差が実に見事でございました。
合宿の荷物の点検のシーンや、お風呂のあひるのおもちゃのシーンは、思わず笑ってしまいました。また、ラストの合宿中の写真を見たゆりの感想は、実に脱力系。普通、そういう感想を言わないでしょう(大笑)。その辺りの北斗の反応との差が、なかなか笑えてしまいます。このラストだけでも、「良いわぁ、このドラマCD」・・・はい。

職員室でナイショのロマンス

井村仁美 インターコミュニケーションズ 1999年7月25日 桜沢vs.白萌シリーズ1
森川智之(柳沼敏明)×三木眞一郎(有賀玲一郎)
小杉十郎太(二階堂友哉)、岩田光央(園田京介)、関智一(廣瀬克)
松井菜桜子(真島弥生)、小野坂昌也(岡本和宏)、小菅真美(泉)
芳野美樹(良子)、倉田雅世(由梨)、大西健晴(マスター)
戸部公爾(桜沢教頭)、鳥海浩輔(生徒)、吉田智則(生徒)
男子校である白萌学院と共学の桜沢学院は姉妹校のよしみ?で、文化祭を共同で行っている。その打ち合わせの席で、白萌学院の生徒会顧問有賀が会った男は、本屋で手を伸ばした本を先に奪っていった(しかも、帰り道に車の中で女性と抱き合っている姿まで目撃してしまった)男だった。彼は、桜沢学院の生徒会顧問の柳沼と名乗った・・・。
シリーズ第一弾と言うことですが、これがこの先どうカップルになっていくのか・・。とりあえず、第二弾までは話は聞いているのですが・・これを聴いた時点では、話は続かないような感じがしちゃいますよね。柳沼先生は、有賀先生に熱烈アタックをかけていますが嫌がられていますしねぇ・・有賀先生のほうは、本人はノンケと言いますか、無頓着なのですが、周囲の人々(同僚やら生徒やら)から思われていますから・・。
とりあえず、今回は二人の出逢いと文化祭当日の初Hまでと言う感じなのですが・・。今後の展開に乞う!ご期待と言うところですね。個人的には、三木氏が演じる有賀先生がクールビューティさんと言う感じで好きでした。



私立翔瑛学園男子高等部
倉科先生の受難

志野夏穂 ビブロス 2005年8月26日
平川大輔(浅野貴志)、緑川光(倉科怜司)
高橋広樹(秋山光希)、岸尾大輔(坂本眞広)、小尾元政(室澤大)
宮田幸季(木村遥加)、神谷浩史(御法川優介)、石川英郎(里村由紀彦)
福山潤(井之上芽)、鈴木千尋(叶雅行)、増岡太郎(校長)
高口公介(空手部員A)、羽多野渉(空手部員B)
市来光弘(空手部員C)、小林庸介(空手部員D)、西野真人(空手部員F)
茅原実里(女子高生A)、福原香織(女子高生B/松本さん)
倉科怜司は、母校である翔瑛学園男子高等部の日本史の教師となって戻ってきた。しかし、赴任早々四月祭りが行われている校内で、倉科は祭事実行委員会のメンバーを手伝う事になり、なんと!実行委員会の顧問に任命されてしまった!!委員長の浅野にキスされて以来、浅野を意識してしまう彼の受難の日々は、今始まったばかりであった。
2007年3月現在、倒産したビブロスで発売されていたドラマCDが他のメーカーさんで発売されていたCDが復刻されているようなので。そのうちに、このタイトルもまた復刻されたら良いな・・と思うのです。
何しろ、声優陣が豪華で。しかも、楽しかったですからね(^-^)。

このドラマCDの一番の感想は・・・と言うと。キャストの皆さんが、それぞれの持ち味を見事に生かしていらっしゃる・・。適材適所と言う言葉がぴったりなCDではないか?と思います。

先ずは、ちょっと口は良くはないけど。一生懸命で年上には見えない日本史の倉科先生に緑川さん。頼りないと言う意味ではないのですが、何故かこういう「大人」なんだけど目の離せない年上の受け?は似合いますよね。生徒よりも華奢だったり、ちょっと小柄だったり。
キスされてうろたえて。最後に浅野から言われた一言に「なんじゃ、そりゃあ」と叫ぶシーンなどは、まさに天下一品。出だし部分の松本さんが逃げ出してしまい、浅野に出会うシーンなどの「やばい!どうしよう!」と思っていながら、ちょっと強がって「脱げ!」と言う辺りなどの葛藤は緑川さんならでは!ですね。

そして、このCDで緑川さん相手だから攻めか!と思って楽しみに聞き始めたものの。結局キスだけだった浅野役に平川さん。えぇ、私はこのCDを聞いた時に思いっきり欲求不満になったもので、平川×緑川カップルの「花嫁」シリーズを聞くことになっちゃったんです。だって、このちょっとぶっきらぼうっぽい低音で、どう攻めてくれるのかな?楽しみ(*^^*)ってドキドキしたら。キスだけだったんですものぉ(大笑)。ま、花嫁シリーズでは情けない攻めで。かなり王子様っぽい声だったので、このCDとはトーンがかなり違うんですけどね。
はい。平川さんは、少し低音のボソボソっとしたしゃべり方をされています。あまり弾ける役ではなかったので、ストレス溜まっていないと良いのですが。

そして、周囲の女学生に(大笑)人気者だけど、浅野に気があるのかどうなのか?ちょっと最後まではっきりとはしなかったけど、なんとなくありだろう!と思わせてくれた明るい秋山くんには、高橋さん。良き友人役ってところでしたね。

このドラマCDで、倉科の同級生で、今は保険医となっているおかま?(゜゜)\バキッ☆の優介役の神谷さんと共に「うわぁ、凄く美味しい役だなぁ」と私が思った坂本くん(まひろちゃん)には、岸尾さん。天然なのか、計算されているのか?平然と「このくそ忙しい時期に、こんな事をしなくちゃいけないのは貴方のせいだったんですか?」と毒舌を吐き、実行委員会の予算をかけて生徒会に戦いを挑む!・・・うわぁ、凄くやりがいがあるだろうなぁ・・と思います。優介と組んで倉科を制服選びのファッションショーに出演させる件は、「やりがいがある美味しいところ、かっさらい!」状態の役でした。

そのまひろちゃんと対抗し、生徒会を裏で牛耳っているのか?状態のめぐちゃん役には、福山さん。
実は、私は個人的に。福山さんのこういうテキパキとしたしきり役の声って、凄く好きなんですよ。キヨショーやフルーツバスケットなどもそうですが。可愛らしい役と言うよりも、こういう外見は可愛らしくても、その実は裏で牛耳っています!とか、テキパキと相手の事を指摘する役って、好きなんですね。その勢いやトーンがまさに好み!!主人公だったテイルズ・・や、薔薇の名前やマルサのおとこなどよりも、好みなんですよ。
ですから、このCDを聴いている間。とても「うわぁ、皆さんが私の好きなトーンで喋っているうぅう」状態でしたねぇ。
宮田さんは、可愛らしい一年生役で、これまたはまり過ぎの気がありましたし。石川さんの、やる時はやるさ!状態の生徒会長も、司会で登場した叶役の鈴木さんも、猫嫌いの一年生室澤役の小尾さんも、いやぁ・・・本当にお見事なキャスティングでした。
全部の役に、ここまで見事なキャスティングなドラマCDって、本当に聞きやすくって良いですね(^-^)。

内容は、これから先。どう展開していくのか・・とても気になるところではありますが。おそらくは原作続いているだろうし、そうなると。彼らの関係も微妙に変わっているでしょう。おそらくは、はっきりしなかった浅野と倉科先生の間も、変わっているかもしれない。無事に予算が出ることになった実行委員会もなお一層忙しくなっているかもしれませんし。
もしも、復刻した暁には。このキャストで是非!続きを聞いてみたいと思って止みません。

寝室の鍵買います

鈴木あみ オークラ出版 1996年2月5日
関俊彦(鹿島右生)×緑川光(辻堂奈帆)
竹村拓(妹尾義喬)、井上喜久子(看護婦)、小野健一(牧師)
中田雅之(刑事)、子安武人(犯人)
自分をよけようとして、交通事故を起こしてしまった車。その運転手を見て、辻堂奈帆は驚いた。幼い頃に一緒に遊んだ鹿島右生だったからだ。せめてものお詫びに、彼の言うことはなんでも聞くと言う約束をしたのだが、右生の要求は、夜中にベッドに忍んで来いと言うものだった・・。
「ぱふ」のインタビュー時に、緑川さんが「印象に残っているBLもの」としてタイトルを挙げていた作品ですね。残念ながら絶版になってしまっているようです。幸い、σ(^ ^)は友人から聞かせてもらう事が出来たのですが。竹村さんの声を「サザエさん」以外で聞くのって、凄く久しぶりじゃないかしら?ドラマカセットでは、トルーパー外伝以来?(゜゜)\バキッ☆
それはさておき。キャストのデータベースと感想などのアップをする前に、大体のタイトルを一覧表にして公開していたのですが、その時に「寝室の鍵貸します」と書いていてしまいまして。Homepageを見に来てくださった方から、指摘を受けました。ぶはは・・そうなんですよ。アパートの鍵じゃないって(って、このネタで笑える人って映画ファンですよね)

新宿退屈男〜欲望の法則

愁堂れな インターコミュニケーションズ INCDー2529 2009年4月28日
遊佐浩二(早乙女文人)×神谷浩史(竜野友紀)
小西克幸(碑文谷総次郎)、梶裕貴(神崎京)
武内健(神崎美人)、成田剣(春野秀二)

沢木郁也(近藤署長)、寺島拓篤(沢木彰一)
千葉一伸(田崎)、最上嗣生(小川)

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