ボーイズラブCD「き」


危険がいっぱい

斑鳩サハラ オークラ出版 1996年11月1日
森川智之(島津千夜)×結城比呂(小川悠紀)
岩永哲哉(田中与志)、子安武人(宮本紫乃)、古澤徹(近藤南)
山崎たくみ(島津一夜)、山口由里子(その他)、酒井哲也(その他)
小川悠紀には、昔から見ている夢があった。
それは誰だか分からない「ちゃーちゃん」を追いかけるのだが、追いつかないと言う夢。その夢を見ると、とてつもなく切ない気分になるのだった・・・。
学校の方針で水上アスレチックに行った悠紀だったが、馬の合わないクラスメイト(委員長)の島津に水中に落とされてしまう。足がつった悠紀は、島津に助けられた帰り道、夢に見ていた「ちゃーちゃん」が島津である事を知るのだった・・・・。
夢に見た相手が、実は現在の学校で同級生だった・・・・と言う設定はありますが、これは最後の最後まで「本当に自分と彼は(彼の言う)幼馴染みなんだろうか?夢は見ていたけど実証はない」として、悩むシーンがあるのが良かったですね。
過去の自分が居なければ、今、彼は自分を愛してくれないのではないか?でも、自分は今の彼が好きだから・・・と。
個人的には、聴いていて安心感のある森川さんと結城さんのカップルも良かったのですが、田中君と近藤君のカップルも聴いてみたかったですね。
カップルの共通の友人で、アドバイザー(大笑)役の子安さんの「可愛い感じ」も良かったです(^^)v。
特に水上アスレチックの後、田中君の「あっちだー、こっちだー」を再現するシーンが気に入っております。

疵(スキャンダル)

かわいゆみこ ビブロス(ムービック) 2002年8月30日 MACYー2201
1:温泉旅館(1)     
2:大蔵省主計局(1)     
3:桐原家居間
4:産婦人科医院     
5:バー         
6:料亭旅館
7:大蔵省主計局(2)   
8:司馬のマンション      
9:官公庁街
10:シティホテル     
11:大蔵省主計局(3)      
12:温泉旅館(2)
小杉十郎太(司馬彰典)×増谷康紀(桐原晃司)
一条和矢(有賀祐介)、秋元羊介(桐原英輔)、中村千絵(桐原弥生)、宝亀克寿(篠田雄一郎)、
岩崎征実(吉谷)、斉藤瑞樹(中井)、米山奈穂(女将)、山本満太(医師)
エリート官僚の桐原は、実は婿養子。しかし、2年にわたる結婚生活で子供は出来なかった。
検査の結果、重度の不妊症である事が判明。家に居るつもりなら・・と、OB官僚の床の相手を義父に迫られてしまう。
一方、愛情の持てない妻との間は冷え切っている司馬。ある日妻が息子を連れて出ていってしまう。同期で、出世争いをしていた仲の桐原と司馬は、氷雨の降る中、出会ってしまった・・・
原作を読んで、一番興味があったのが桐原の声はどなたが演じるだろうか?と言う一点でした。
もう無茶苦茶良い声と言う設定なんですよ。清潔感があって深みがあって、声に色気がある・・。うわぁ、どなただろう?CDになると知った時には、もうキャスト発表が待ち遠しかったですね。
増谷さんと小杉さんのカップルですか・・。イメージとしてはぴったりですし、温泉宿で一緒に露天風呂に入るシーンは良いのですが・・肝心のHシーンだと・・ちょっと色気は少ない感じですね。このドラマの設定からして、愛があって抱いて抱かれて・・と言うのでは(まだこの段階では)ありませんでしたから、それは当然かもしれませんが。
うーん・・色気と言うよりも、もっと生理的に切羽詰まったとでも言うような感じのシーンになってしまっています。それがちょっと惜しかったかな?でも、短編や中編で繋がっている原作を上手く一枚にまとめているなぁ・・そう思いました。

貴族と熱砂の皇子

遠野春日 インターコミュニケーションズ INCDー2130 2004年8月27日
檜山修之(ザイード&アシフ)×置鮎龍太郎(小野塚竹雪)
花輪英司(小野塚篤志)、紗川じゅん(小野塚政子)
菊池慧(ハッサン)、奈良徹(楠大使)、松本健太(運転手)

井上倫宏(ムスタファ)、宝亀克寿(メタハット)
大学卒業後の就職先も決まっている貴族の子孫、小野塚竹雪。父親の会社に就職して、自分はちゃんと社会人としてやっていけるのだろうか?会社を背負っていけるのだろうか?そんな不安に襲われた彼は、唐突に砂漠が見たいと、地中海に面して中東の国・カッシナ王国(兄が大使館の参事として勤めている)へと旅立った。
その飛行機の中で声をかけてきたのは、地中海の青を切り取ったような瞳を持つ存在感のある男だった・・・。
先ずは、この作品はタイトルが悪いですわなぁ・・・
何しろ、「貴族と熱砂の皇子」・・・貴族が、公爵の子孫である竹雪くんと言うのはすぐに分かりますし。そうなると、正体不明の砂漠の鷹・ザイードが皇子様であるのはバレバレですもの。
ザイードの正体は、最後の種明かし・・のはずですよねぇ?ザイードを恋しく思って(助かった後に)泣いていた竹雪が、皇子に逢うシーンでの感動が薄くなってしまうんですもの。そりゃ、皇子がヨーロッパから帰国したばかり・・だのと言う会話が誘拐事件の直後に入って、伏線は張られてはいますけど。

最初にこのお話を聞いた時には。その最後のネタばらしがタイトルを見た事で分かってしまった事と、置鮎さんのやっている貴族の末裔のお坊ちゃまが、なんだかなぁ・・と言うので、今一つ気持ちがのらなくて。
マタニティブルーではありませんが、社会人になる抱負だとか意気込みなんてまるでなしで、新生活に怯えるばかり。社会人ブルー?って奴ですかねぇ?そんな、旅のそもそもの目的からして「こらこら・・」と思ってしまったんですね。また、自分では何も出来ないお坊ちゃんなのに、異国の地で治安が物騒になってきている所へ出歩いては攫われるし。助けられているのに、砂漠の中に一人で逃げ出そうとするし。某アニメの登場人物風に言うなら、「あんた、莫迦ぁ?」ですよ(苦笑)。置鮎さんのモノローグで進むお話なのに、主人公である竹雪くんに感情移入が出来なくて。ザイードに抱いた恋心も、あの過酷な環境にあっての幻か、スキー場では2割り増しみたいなものか(ちょっと違うなぁ)・・・と最初は思いましたから。
実は。最初に聴いた時、ちょうど機動戦士ガンダムSEEDが放送中だったものですから。ザイードの愛馬が「アスラン」と言う名前だったことが、一番受けた事を白状します。

しかし。聴けば聴くほど楽しくなりましたねぇ
このドラマCDは、格好良い皇子様の檜山さんと、ボンボン(大笑)の置鮎さんを楽しむお話なのだと思います。

最初は、やはり「正体バレバレじゃないよ」と思いつつ聴くものですから、竹雪くんの「彼の正体は一体・・・」と最初の夜のモノローグには「皇子様だよ・・」とつっこんでみたり(って、聞きながら突っ込みを入れても仕方ないですが)。自分を助けに来てくれたザイード(=白馬の王子様)に惚れたっぽい竹雪のセリフに、からかうしかないザイード。彼にも、とっとと正体を言えば良いじゃないよ!とも思いましたし。
この二人のなかなか縮まらない距離にいらいらしたのもあったかなぁ?だから、聴いていて「なんだかなぁ」感が強かったのではないか?と。

ところが。最初からザイードを皇子と認識して、彼の目線でお話を聞いたなら。これが楽しめたのです。普通にポンとお話を聞くよりも、面白かった。音楽も流石にインターさん、良い音楽だったなぁ・・。
ザイードとしては、メタハット達と会話をしていた事もあり。(皇子としての自分ならともかく)砂漠の鷹としての自分に嫁に来てもらうわけにはいかなかった。だから、最初から本気で竹雪を救出に向かってはいるのだけど、それをばらすわけにはいかない。
どうせばれるけど、大使館に勤務しているムスタファとの連絡先まで竹雪を無事に送り届けるまでは、(厳しい砂漠の中で)どうなるか分からないから正体を名乗るわけにもいかない(まぁ・・あの砂漠の時点で皇子であると名乗っても、竹雪が本気にしないでしょうけどねぇ)。
サルトルを読む彼は、アラー以外の神を知る機会を持っており(ヨーロッパに行っていた事など)、「皇子」と言う以前に人として自由な生き方を望む見聞をも持っている。男である竹雪を心のままに愛したいと願う経緯などは、砂漠だけで盗賊活動を行っているザイードではありえない事なんですよね。
そのくせ、砂漠の民として流れる血を否定出来ずにいる。いくつかのセリフから、砂漠を愛し、厳しい砂漠と生きる姿も見えてきました。それは、砂漠の皇子として生まれた彼ならでは・・のものでもあったでしょう。
また、竹雪を思っている彼の気持ちが見えた時。このお話は、別の意味で面白さを増しました。
そう理解したなら、最後の最後に、二人が愛し合っているシーンのかなりきわどいセリフも楽しかったですよぉ。

それに追加して、ベテラン宝亀さんのベドウィンのならず者や、皇子と一緒に兵役を経験したムスタファ役の井上さんらの演技を楽しむお話だと・・・。
特に、宝亀さんのフリートークでのお話は、かなり笑えましたねぇ。流石にベテラン!・・・それにしても、フリートークにだけ参加している堀内さん・・。どうせ司会で仕切るなら、出演者を盛り上げたり。内容をしっかり把握していれば良いのにねぇ・・。その辺りが、また笑いを招くポイントにはなっていましたが。

でも。ちゃんとムスタファと連絡をとっているから、連絡した日にそこまで行けば大使館に戻れる・・と約束してやれば。もっと早くから、ザイードと竹雪は仲良しさんになれたのに。
言ったら、竹雪が「どうして、ムスタファを知っているのか?盗賊のあなたが、どうして??」とややこしくなるし。お話的には、言えなかったでしょうけどねぇ。

以前、ESCAPEのボイス集を聴いた時に。檜山さんは、決してBLの出演数は少なくはないのに。何故か高校生だとか、ちょっとおちゃらけた役が多くない??格好いい攻めって、あまりないのじゃない?(私が聴いていないだけだとは思いますが)と思ったのですが。このお話では、非常に格好いい檜山さん攻め・可愛らしい置鮎さん受けを堪能する事が出来ました(^^)v。

きみがいなけりゃもできない

榎田尤利 リブレ出版 CELー017 2008年9月24日
1.Prologue
2.東海林のホットケーキ
3.熱烈なファン
4.鳥団子鍋
5.忘れ物の万年筆
6.約束
7.きみがいなけりゃ息もできない
8.Epilogue
小西克幸(東海林達彦)×福山潤(二木了)
鈴木達央(飛田)、遊佐浩二(鼎七男)
川上とも子(千葉茜)、菅原淳一(佐伯)
安田美和(鳩子)、金光宣明(店員)

きみがいなけりゃ陽も昇らない

榎田尤利 リブレ出版 2009年3月到着
マンガ家シリーズ完結記念応募者全員サービスCD
1.きみがいなけりゃ陽も昇らない
2.Cast Talk
小西克幸(東海林達彦)×福山潤(二木了)
遊佐浩二(仔猫)
川上とも子(千葉茜)、関山美沙紀(二木の母)、金光宣明(獣医)

君が好きなのさ

谷崎 泉 インターコミュニケーションズ 2000年6月25日 INCDー307
堀内賢雄(浅井青士)×関智一(加納つぐみ)
飛田展男(広瀬意次) 中原茂(吉田公章) 戸部公爾(吉田公武)
遊佐浩二(佐々木) 中島麻美(婦人)
漫画家を目指している大学生、加納つぐみ。
持ち込みをしていた出版社のエレベーターの中で、浅井と運命の出会いを果たす。
いきなりキスをされて動揺した彼は、その時に原稿の一枚を落としてしまう。原稿をもらうために浅井の家を訪れるつぐみ。その矢先に住んでいた下宿が火事になり、行く所を失ったつぐみは、浅井に囲われる?ような形で同棲を始めてしまう・・・。
関智一さんは、どうも「元気元気!」のパワフル格好いいお兄さんを演じているところを聞く機会が多かったせいか、嫁さんにしちゃいたいような「つぐみ」と言うのが、聞く前にはピンと来なかったのですねぇ(^_^;。
嫁さんにしたい・・と言われたら「ばっきゃろー。俺は男だ!」(うる星やつらの竜ちゃんの絵が浮かんでしまった人が居ますか?(大笑))なんてぶん殴ってしまいそうな役が頭に浮かんで(゜゜)\バキッ☆。
いや・・でも、実際に聞いてみたら・・可愛い役も似合うじゃないかぁ。これで、また関智一さんの魅力を一つ見つけました!ってところですね。でも・・あの・・堀内さんの英語がね・・どうもね・・ちょっと(^_^;。それ以外は、楽しんで聞くことが出来ました。

君さえいれば・・・

鹿乃しうこ モモアンドグレープカンパニー 2004年10月27日 ABCAー5068
ACT.1 あなたが欲しい
ACT.2 お前さえいれば・・・
ACT.3 あなたと俺の距離・・・
ACT.4 側にいれば・・・
ACT.5 気持ちを言えば・・・
ACT.6 二人でいれば・・・
ACT.7 おまけ
ACT.8 エンドクレジット
ACT.9 フリートーク
石井康嗣(町田耕造)×草尾毅(町田謙二郎) *リバあり
加瀬康之(伊沢)、横尾まり(山崎みつ子)、岡野浩介(山崎晃三郎)
天神有海(町田奈々子)、松山鷹志(部長)、永野広一(専務)
残業で遅くなった時、食事に誘われた町田課長。彼が別れ際に声も立てずに泣く姿を見た瞬間、山崎謙二郎は恋に落ちてしまった。
心臓を患っている彼の娘・奈々子と結婚した時の台詞「お父さんを僕に下さい」もあながち嘘ではなく、それは奈々子も承知の上だった。
奈々子亡き後。二人には何かと縁談の話が出てくるのだが・・・。
BLでは初のカップルですよね。草尾さんもBLでは(私が所持している中では)初めての絡みですし、石井さんも初??。
しかも、このカップルはリバなものですから、よーく聞いていないと「今はどちらが攻めでどちらが受けか」が分からなくなります。

さて。結婚した相手も承知の上で、父親を託された好青年を草尾さんが好演なさっています。
石井さんも情けない親父なのか?渋くてダンディなのか?微妙な感じの役柄を好演なさっています。

お二人ともどちらかと言うと、お楽しみシーンよりも普段の彼らの会話の方が素敵でした。
開始早々、ノーマルだった耕造さんが部長にお見合いを勧められて悩むシーン。まだカップルになっていない時の朝の会話シーンや、お弁当をめぐってのシーンなどは最高ですね。
弁当の可愛い包みを言われて、「桜でんぶでハートを描かないだけマシ」と言う会話などは、もう絶品ですよね。

二人合意の上でのHで、耕造さんが攻めるシーン。「じゃあ、町田君。指、入れてみよっか」「だって、どこに入れるか教えてくれなきゃ〜」は、お茶目な石井さんが光っています。
「耕造さん」と言う謙二郎に「課長で良いよ」。なのに、わざと「お義父さん」と応じるシーンは思わず吹き出してしまいました。

まぁ、Hシーンは回数は結構ある割には(今までノーマルだった耕造さんが不思議なくらいにバンバンHしてますなぁ)私にはあまり印象に残っていません。むしろ、Hシーンなくても良かった(゜゜)\バキッ☆。
どちらかと言うとH以外のシーンの会話の方が楽しかったなぁ・・・。

きみには勝てない!

高口里純&
穂波ゆきね
マリン・エンタテインメント 2004年7月23日 MMCCー3051
1.きみには勝てない!1   
2.きみには勝てない!番外編「新婚のすすめ」
3.きみには勝てない!2   
4.きみには勝てない!3

5.きみには勝てない!4   
6.きみには勝てない!5
7.きみには勝てない!番外編「浴衣のきみは・・・」   
8.ボーナストラック きみ勝ち!座談会
野島健児(筒井参吾)×高城元気(酉島雄飛)
石川英郎(三木寒弥)、鈴村健一(北条颯)、井上和彦(酉島森生)
成田剣(江崎陸)、神谷浩史(江崎海)、吉野裕行(江崎空)
宮田幸季(猫田くん)、堀内賢雄(江崎理事長)
久保田隆(生徒A)、高橋良吉(生徒B)、三戸貴史(生徒C)
津川悟(先輩A)、小野大輔(先輩B)

君のためなら死ねる

ふみづき綾人 アニメイト 1995年3月21日
辻谷耕史(竹村宏)×菊池正美(菊池雅美)
緑川光(堀川稜)、子安武人(松本法行)、林延年(子安武斗)
高山みなみ(竹村11才)、岡村明美(菊池11才ほか)、柏倉つとむ(一年生ほか)
永堀美穂(堀川の母ほか)、江沢昌子(女の子Bほか)、宇垣秀成(同級生Aほか)
遊佐浩二(生徒Bほか)
菊池は、いつも部活を邪魔するように現れる竹村の存在が気になっていた。気に入ったやつの人物画しか描かないと普段から豪語する彼(しかも、ごく平然と「だって、俺ホモだもん」と言ってのけた)が、いつもいつも科学室に来るのは、自分の事が??ところが、竹村は一年生をモデルに絵を描くから、当分放課後は来ることが出来ないと言うのだった。
他、竹村と中学時代の同級生だった堀川が現れる話や、エリート高校からの危険な編入生松本が現れる話など。
竹村くんと菊池くんは、11歳の時に出会っているわけですよね。でも、その事が第一話には出てこないので最終話などは「えーっと」となってしまいました。いろんな事件を通して、絆を深めていく二人。母親にカミングアウトする竹村。その彼を信じて行こうとする菊池。男子校とは言え、堂々と「すりすり」なんて事をしてしまう二人のこれからも気になりました(苦笑)。
しかし、3回聴くと言うのを大前提にこのホームページの感想を書いていますが、2回目くらいから別の妄想が生まれて困りましたよ(大笑)。
いや、入手したら先ずはキャスト名と役名をデータとして書いていくのですが、その時には菊池役は菊池さんで、お名前の字が違うだけなんだな・・くらいにしか気づかなかったのですが・・。役名って、全員声優さんのお名前なんですよね。同姓同名。たまたま菊池さんが同じ名前の役を演じていらしたのですが、他の方はお名前と役名が一致しないでしょ?もし、これが役名と同じ声優さんが演じていらしたら・・・耳と頭で別の声ってのも、結構大変でしたよ(大笑)。作者さんは、その声優さんの声をイメージして描いたのかなぁ?と、ちょっと気になりました。

きみのとなりで眠りたい

角田緑 モモアンドグレープス ABCAー5069 2004年10月27日
きみのとなりで眠りたい
1.迷惑な隣人
2.誰にでも優しい
3.父兄登場
4.となりにいること
5.裕人の気持ち
6.きみがとなりにいてほしい
7.据え膳食わぬはオトコの恥
8.いつもとなりに
そして羊は迷走する
9.そして羊は迷走する
10.フリートーク
置鮎龍太郎(高須美由紀)×福山潤(倉持裕人)
成田剣(倉持肇)、檜山修之(新名)

村松由美(白石美貴)、奥田啓人(渡辺)
細野雅世(雅人)、三浦のりこ(裕人の母)、太田原圭(裕人の父)

君は天使じゃない

竹田やよい ビクター エンタテインメント 1995年9月21日 VICLー8133
1〜30トラック  イメージドラマ「君は天使じゃない」49:49
31トラック テーマ・ソング 「君は天使じゃない」(歌:石原慎一)4:28
置鮎龍太郎(岡崎太郎)×石田彰(高見沢杏里)
速水奨(中島先生)、掛川裕彦(モデルクラブ(コトブキプロ)のオカマ社長)
中村尚子(山下邦子(太郎の元恋人)、島田敏(加藤宏明(太郎の先輩・邦子の婚約者)
川津泰彦(高見沢薫(杏里の父))、私市淳(太郎の学友A)、山田真一(太郎の学友B)
女子校から男子校に移動した教師・岡崎太郎は、モデルをやっている派手な生徒・高見沢から「好きです!」と告白をされてしまう。
そして、父親からも杏里の事を頼まれた太郎は、押しかけ?同居の杏里と暮らす事になるのだった。
石田さんの、高音の可愛らしい声が堪能出来る一枚です。しかし、ドラマとして聴くと。ちょっと不満の残る一枚となります。
と言うのが、主に太郎役の置鮎さんのモノローグや部分部分の断片的な会話だけで進行するドラマなものですから、「あぁ!!聴いたなぁ」と言う感想にはほど遠い。
お洒落なBGMと、会話だけ。もうちょっと、もうちょっと彼らの織りなすドラマを楽しみたい!!と思っても。シーンがすぐに切り替わってしまうからです(約50分のドラマで、30トラックと言うのを考えても、1トラックあたりが1分とかせいぜい2分ですからね)
まぁ、一昔前のイメージアルバムと思って聴けば悪いものじゃないのですが・・・グチグチ・・・

相手を好きになるのに、性別は関係ない。たまたま、人として好きになったのが男性だっただけ!と言うBLでは普遍の名台詞が炸裂したお話でした。
杏里は、最初から太郎ちゃんが好きなので良しとしても。太郎ちゃんが、杏里が好きになった!と言うのが、ちょっと弱いお話なので、太郎ちゃんが元恋人の邦子さんの結婚式で(結婚式で、わざわざカミングアウトする必要はないと思うのですが)「杏里の事が大好きだぁ!」発言したのは、彼としてはかなりの決意や気持ちがあったのでしょうが。どこで、好きになったの?状態でして。あまり胸に響いてこないんですよねぇ・・・杏里くんは、感動していたみたいですが。聴いている私の方は、うーん・・分からないっ!でした。

可愛いけど、ちょっと意地っ張りで素直じゃない杏里と、こういう相手に惚れられたのが運の尽き?ですね・・・と思わせる太郎ちゃんのカップルよりも、何故か二人の回りをチョロチョロとする中島先生が気になって仕方ないお話でした。
また、この中島先生が確信犯といいますか・・・わざと煽ってます?状態だし。
教師をしなくても食べていけるのじゃない?と言うくらいのお金持ちっぷりで・・。一歩間違えば気障で、鼻持ちならない男になるだろう中島先生が、もの凄く魅力的になってしまうのは、ひたすらに速水さんの魅力のおかげかもしれません。
いやぁ・・勿体ない!!勿体ないなぁ!!中島先生をもっと聴いていたかったわ!!それよりも、速水さんのBLのメインご出演作品が聴きたいかなぁ・・・。でもメインになるとこういう引っかき回す役にはならないだろうから・・・あぁ、ジレンマですわ!
ともあれ、このCDは。可愛い石田さんと、妙な確信犯の速水さんを聴いて楽しむのが、一番正しい聴き方かもしれない・・と思っていました。

ちなみに、ちょっと笑ったのは。太郎ちゃんが、中島先生の車に乗せられた時。ラジオで、竹田やよいさんのリクエストで、「君は天使じゃない」の歌が、石原さんによる・・・とさりげなく入っていたシーンでした(^-^)。

Catch Me!

若月京子 1996年5月4日 同人
森川智之(高原紘一)×石田彰(諏訪智幸)
堀川亮(叶 竜樹)、中原茂(東海将司)、菊池正美(片山司京)
藤本譲(理事長)、古田信幸(PTA会長)、岡野浩介(司会者)
渋谷茂(教師)、滝沢久美子(諏訪の母/PTA副会長)、川崎恵理子(女性店員)
食が細く、泣き虫の諏訪智幸は、3年になって生徒会会長を務めるなど、頑張って自分を変えようと努力している。
しかし、文化祭で生徒会役員は全員2日目の目玉である女装コンテストに参加しなければならないと知って・・・
このCDは、同人とはありますが。実質的にはインターコミュニケーションズさんの作品と言えるかもしれないと、ふと思っておりました。石田さんは、ちょっとBLが多くて嫌だった時期なのかしら?コメントが冷たい(゜゜)\バキッ☆。

さて。お話としての突っ込みは、文化祭の自由参加の日には出席していなかった諏訪くんはおいといても。他の生徒会役員のメンバーは、文化祭の二日目の女装コンテストに(生徒会役員は)強制参加があると分かっていたわけで。女装が嫌なのなら、生徒会役員にならなければ良かったのに(゜゜)\バキッ☆と思ってしまいましたねぇ。ま、諏訪くん絡みで。彼を手助けしてあげたかったとか、他にもいろいろあったのかもしれませんが。

後は、やはり高校生には思えない諏訪くんでしょう。お母さんと買い物に行って、洋服を選ぶシーンでは。ふと自分の周囲の男性(弟含む)の高校生を思い出して。女性の店員さんに「可愛らしい」とか「これが似合いそう」と言われ、フリルのついた花柄のワンピースを押しつけられるなんて、とんでもない!!ありえねーーー!と絶叫しそうになりました。
このお母さんと女性の店員さんのシーンは、結構アドリブだったみたいですが。諏訪くんの嘆きやぼやきの後ろで、延々と「まぁ、奥様。こちらの方が」と選んでいるシーンは、かなり楽しく聴かせていただきました。

しかし。個人的な一番の気に入りは、冒頭の教師と諏訪くんの会話でしたね。
「泣いてないです(と言いつつ、かなり泣き声なのがポイントですが)」
「偉いっ!偉いぞ、諏訪。泣かなくなったな。ちょっと前のおまえなら、もう泣いてたもんな」
「せんせぇ」
「諏訪は努力家だし、真面目で良い子だ。ご褒美に飴をあげよう」
「・・・せんせぇ、僕、一応高校生なんですけど」
「あ、そうだった」
「せんせぇええ」
18歳の男子生徒を相手にしているんですよねぇ??こんな彼だから、フリルのワンピースを店員さんが勧めてくれるのかもしれませんが。

東海くん役の中原さんが、かなり楽しいキャラになっていました。菊池さん演じる片山さんから、写真部の話を聞かされて。森川さん演じる高原くんと一緒に「写真部に殴り込み?」をかけようと画策するシーンなどは、もう笑わせていただきました。
Hシーンは、あまりと言うよりもほとんど無いに等しいのですが。ありえないくらい可愛らしい諏訪くんの方から、お誘いがあったものですから。かなりぶっ飛んでしまいましたm(_ _)m。

Candy−Store

おおや和美&上領彩 角川書店 2002年3月
「Kura Kura!」
高城元気(三ツ橋はじめ)、神谷浩史(西野求j、小西克幸(及川生徒会長)
「嘘つきなキス」
野島健児(藤沢直人)、難波圭一(野波孝史)、三木眞一郎(保坂光一郎)、高橋直純(久保寺真理)
「Kura Kura!」
渡辺美佐(汲フ母)、岩居由希子(はじめの母)、若林直美(トモ)、小林まり(ユウ)
松林大樹(友人A)、関根宏次(友人B)、高橋良吉(友人C)、田中伸幸(役員B)、田中大文(部員A)
「嘘つきなキス」
高野直子(ユキト)、保村真(生徒A)、服巻浩司(生徒B)、太田真一郎(デザイナー)

吸血鬼と愉快な仲間たち

木原音瀬 ランティス LACAー5766 2008年4月23日
1.天然解凍ヴァンパイア
2.昼は蝙蝠、夜はアル
3.何がどうなってんだよ!
4.エンバーマーの助手
5.追跡!無差別殺人犯
6.ぼくの、パンツ
緑川光(高塚暁)、平川大輔(アルベルト・アーヴィング)
森川智之(忽滑谷)、遊佐浩二(津野)
榎本温子(丸山)、千葉進歩(柳川)、真殿光昭(殺人犯)

吸血鬼と愉快な仲間たち〜Love Birth〜

木原音瀬 ランティス LACAー5929 2009年7月22日
1.ぼく モデル する
2.こいするきもちはすてき
3.6月は事件のはじまり!
4.BLOOD GIRL
5.LOVE BIRTH
6.いちばんすきなのはぼく
7.ほしいのは あいだもの
平川大輔(アルベルト・アーヴィング)、緑川光(高塚暁)
森川智之(忽滑谷)、遊佐浩二(津野)

堀江一眞(室井郁己)、藤原啓治(酒入)
前野智昭(三谷)、上田燿司(小柳)
折戸マリ(神保優香)、木村はるか(安藤)
藤吉浩二(AD)、松田健一郎(室井父)

兄弟限定!
BROTHER×BROTHER

如月弘鷹 ムービック MACYー2328 2005年11月25日
1.二人の兄
2.面影
3.情事
4.才能
5.知らないこと
6.「白川馨」という男
7.父の姿

8.現実
9.兄弟ごっこ
10.雅東の告白
11.俺たちの家へ
12.兄弟限定!
13.オマケCM
平川大輔(園岡総一郎)、小西克幸(白川雅東)×緑川光(白川要)
三木眞一郎(尾木)、花田光(葛木)、楠大典(後藤)
大川透(白川馨)、柳沢真由美(仁岡桜子)、宗矢樹頼(桜子の愛人)
河原木志穂(ウェイトレス)、斉藤梨絵(女性審査員)
佐藤晴男(助監督)、武藤正史(スタッフ)
父の死で初めて知った二人の兄の存在。父の遺産である思い出の家は、その家で3人で一ヶ月暮らす事が条件となっていた。
しかし、ある日。兄二人が抱き合っている姿を目撃してしまった・・・。自分を追い出そうとかかる長兄の雅東。そして、優しい次兄の要。二人に翻弄される形となった総一郎だった。
正直な話。私は平川さんも受けがあるんだと思ってドキドキしていたんですよ。
父の死で初めて知った二人の兄。その兄達の情事を目撃し、タイプの違う兄二人に翻弄される事になる・・・という内容紹介を見た時。つまりは、タイプの違うお兄さん二人にあれやこれや(大笑)手ほどきを受けて、一方とは受けで、もう片方は攻め・・と言う具合に兄弟限定でHをするのか・・・と思っていました。原作を知らないと、こういう事態を招きますm(_ _)m。
なので、緑川さんが平川さんを押し倒すシーンがあった時には「来たーっ!」と思ったわけです(大笑)。大人受けの緑川さんが、この後どう受けっぽくない平川さんを相手に手ほどきしちゃうのかな・・襲い受けか??などといろいろ頭をよぎったら・・・。無かった(゜゜)\バキッ☆・・いや、ごめんなさいね。妄想しちゃったわけです。

さて。この作品の紹介文を読んで、私が誤解した事はともかく。感想にしましょう。
一言で言うと。展開のさせ方が上手い!と思いましたね。シナリオの勝利と言うべきでしょうか?
母に引き取られたため、息子でありながら名字も違う。長兄の雅東は父の才能を受け継いでおり、次兄はその容姿が父に似ている。自分は一体父のどこを受け継いでいるんだろう?思い出のこの家は相続したい。自分から放棄したくはない・・。だけど、二人の兄と父があの家で過ごした時間・・・。父について、兄達について。何も知らないでいる自分。それを弁護士に聞きに行ったシーン。「そうだねぇ。どこから話そうか」に続いては、いきなりシーン転換。
その会話の中身は何もなしで、発作を起こした要達のシーンに続き。二人を迎えた総一郎が
「お帰りー。な〜んだ。二人とも早かったじゃん。遅くなるかと思って、先に風呂使っちゃったよ」と言う時には、もう声が違うんです。
え??え??一体弁護士先生は、何を話したの??要の秘密って何?それに女優さんとお父さんの関係って??と思ってさらに聴いていると、役作りのために髪を切るシーンでの
「はい。覚悟を決めたんで」と二回目の「覚悟を決めた」と言う台詞。
「聞きたくない?」とイヂワルに(大笑)言う尾木に「いえ、もう知ってますから。失礼します」と応えるシーンは、髪を切ってもらう時のケープをばっと外して立ち上がる効果音も相まって「おおお」と思ってしまいます。
髪を切ってもらって歩き出す総一郎の靴音にかぶさって「これで、君に話せる事は全部だよ。君はどう生きていく?」・・・もう、この展開のさせ方ですよ。具体的に父と二人の兄の事を語らせずに、興味を持った聴者をぐいぐい引き込んでいく・・・。しかも、平川さんの声がそれまでの兄達(ひいては自分と父との関係や自分の存在価値)に対して自信のなかった声とまるで違う。この辺りが最高でしたね。

その自信に満ちあふれた?総一郎の映画での演技シーンは、本当にほれぼれと聞いておりました。
「じゃあ訊くが。おまえは今まで一度も自分の父を疑った事がないと言うのか?親を早くに亡くした俺が言うのもなんだが、それほどまでに盲目的に親を信じられるのは何故だ?」
(オヤジは何を考えて、この遺産相続の話を考えたんだろう)
「なぁ、教えてくれ。おまえにとって父とは何だ?ただ、血がつながっている以上の意味があるのか?」
(俺にとってのオヤジって何なんだ?オヤジの事を全く知らないのに、息子だって言えるのか?)
「教えてくれ!」(知りたいんだ。全部)
役の台詞に重なって総一郎の心の声が響くシーンは、このドラマCDで一番聞き応えがあったように思います。

さて。ムービックのドラマCDで「えーっと」と思う事の一つに、次に発売されるCDの予告が入っていたりする事なんですね。もしくはそのCDのおまけCMが入っていたり。次も買ってね。興味を持ってね・・と言う意味で入っているとは思いますが。全部が全部買えるわけでもなく。興味のない作品はもちろん買いませんから「無駄な」と思っているのですが。
この「兄弟限定」のおまけCMは面白かったですね。たった今、聞き終わった作品のCMを今聞いていた声優さんが紹介してくれている(大笑)。
しかも、声優さんの紹介込みで(大笑)。涼やかにだとか、味のある演技とか・・お互いにお互いの声や演技について紹介しているのが結構楽しくて。これは良かった(大笑)。

兄弟限定!2
BROTHER×BROTHER

如月弘鷹 ムービック MACYー2344 2007年3月30日
1.兄弟の日常
2.弟
3.衝撃
4.永遠に届かない想い
5.居場所
6.共犯者
7.墓前にて
8.オマケの三兄弟
9.オマケCM
平川大輔(園岡総一郎)、小西克幸(白川雅東)×緑川光(白川要)
大川透(白川馨)、三木眞一郎(尾木)

宗矢樹頼(桜子の愛人)、四宮豪(同僚)、鈴木圭悟(同僚)
名がつくほどの舞台監督・白川馨。彼が残した遺言は、「兄弟3人で一ヶ月暮らし、最後まで残った者に家を残す」と言うものだった。
長兄・雅東は、母親の連れ子だったから血のつながりはない。次兄の要は、破滅型の女優の遺児であり、馨とは遠縁になるのでこれまた血のつながりはない。唯一、馨の実子である総一郎は名字が違う。
それぞれに複雑な兄弟であるが、総一郎が知らない馨と雅東&要のこの家での過去とは??
過去編と言うところでした。
番外編などで、過去のお話を語ると言うのはありますが。これって珍しいパターンじゃないかな?とちょっと思っていました。

あらまぁ・・・雅東くんってばもの凄い「ファザコン」・・・と言うよりも、父親にそういう事を求めようとしたこの人って、何か凄い・・。
・・・オヤジ好きだったのかしら?
うーん・・そりゃね、義父になる人が好きで偽装?結婚したBLドラマも聴きましたが。母親の再婚相手を恋愛対象として(H関係になりたいほど)好きになる・・ってのは、今までにあったのかなぁ??
男として、父親に憧れ。乗り越えて行きたい!と言う気持ちが、そういう物に変化したのかもしれませんね。

私は、同じ女として、母親に対抗意識を燃やすとか、憧れると言う気持ちはあまり分かりません。
親は親!と思ってしまうからでしょう。なので、ちょっと・・この雅東さんの気持ちは、「おぉっとぉ!」でしたm(_ _)m。そうだったのか・・・要くんではなくて、君の本命はこっちだったのかぁ!(゜゜)\バキッ☆。

その好きになった人が、余命幾ばくもない。だから、自分はその人の願いを叶えるために兄弟ごっこを続ける。
そんな息子の気持ちを知っていながら、家族・兄弟を与えて去っていった馨さん。
彼の「私たちは家族になれるはずだ」の真意は・・・
おそらくは、総一郎が口にした「なんだかんだ言ったってさ、俺たち家族なんだよな。そういうの悪くないかなって、今はそう思う」で表現されているのではないかと思います。
赤の他人同士でも、家族になれる。そういう関係がうざいとか面倒だと言うのではなく、愛した子供達が良いなと思える関係を築く。そして、家を彼らが帰る場所として欲しい・・そういう思いがあったのではないでしょうか?

そんな3人の関係が進んだかどうか・・はともかく。ご飯を食べに行ったシーンで、お肉の奪い合いをしてしまう大人げない姿などは、ちょっと微笑ましく。・・・赤の他人と遠慮していたらやらないでしょうから、おそらくは雅東さんも無意識に弟・総一郎をいじって遊んでいるのでしょうね。
3兄弟の例えを持ち出そうとして、3匹の子豚や毛利元就を出して自爆する総一郎は、妙に可愛らしく。末っ子と言う事で、上の二人に甘えているのかもしれませんね(無意識のうちに(゜゜)\バキッ☆)。

一ヶ月後にも、きっと彼らはこのまま、お互いを意識しつつ兄弟をやっていくのではないかな?と思いつつ聴いていました。

前作で「おまけCM」が面白い!と書きましたが。
寸劇(このCMのための寸劇がまた、可笑しかったですね。彼らの日常と言う感じなのですが。猫の砂10キロを買わされる!とびびった総一郎に、猫の砂ではなく・・・とおでんの買い出しついでに頼んでしまう要さんが、最高でした!)を交えつつ、声優さんがお互いを紹介するのですが(次回作のキャストが、その部分だけ出てきて「次作を買ってね」パターンよりはこの今聴いたお話のおまけCMの方が好感が持てるのは、何故??)。
「清らかさと妖艶さ、二つの顔を持つ次男・要をしなやかに演じ分けるのは・・・」って紹介がされていて。
あぁ・・上手い事表現するなぁ!!とじたばたしておりましたm(_ _)m。
その緑川さんは、弟・総一郎くんに「ちょっと天然入っている」と言われていますが。「ほえ?」と言う反応が似合っているのに、キッチンや食事関連となると、人が変わったように「食事の時に、大声を出さない!」と一喝するほどの迫力です。
それが、抱かれるシーンでのあでやかさときたら・・。緑川さんの受けって本当に艶がありますよねぇ・・。

しかし、健やかで伸びやかな心の持ち主である総一郎くんを演じた平川さんは、本編では今回あまり出番がなく。どちらかと言うと、おまけCMでおでんの買い出しを要に頼まれるシーンの方が楽しかったかな?
まぁ・・平川さんだけでなく、三木さん演じる尾木さんも、あまり出番がなかったので(前回よりも)。ちょっと寂しかったです。あの、煮ても焼いても食べられそうにないくせ者キャラの尾木さんを、もっと堪能したかったのになぁ・・。過去だったら、もう少し絡むか?って思っていたのにな。同級生として(゜゜)\バキッ☆。

許可証をください!

烏城あきら インターコミュニケーションズ INCDー2144 2005年6月20日
中井和哉(前原健一郎)×檜山修之(阿久津弘)
井上倫宏(矢野知彦)、内田直哉(片山康夫)
青山穣(木崎)

緒方賢一(竹中)、たてかべ和也(ジロウさん)
喜美津化学初の理系四大卒社員である阿久津弘は、フォークリフトの許可証取得に躍起になっていた。そんな時起こった大手の取引先から、異物混入のクレーム。品証と製造と言う立場もあって、苦手意識を持っていた前原と組む事になった弘は・・・
エデンシリーズで、檜山さんの受けに感服してしまい。受け作品を集めた時の一枚です。もっとも、今や受けだから攻めだから!ではなくて、あれこれ手を出していますけど(゜゜)\バキッ☆
攻めだと、高校生の一途さから王族の気品あふれるニヒルな大人まで。変幻自在に役を演じていらっしゃる檜山さんですが。
受けになると、結構高音で可愛いタイプになっちゃいますよね。でも、ここでは仕事もしていて。出来る男なんだけど、初々しささえ漂わせる25歳(大笑)。
一方の中井さんは、まだまだ不勉強で。もっぱら男気あふれる(この場合は漢と書いておとこと読ませたい)攻めが似合う!と思っていますが。ここでも、管理職と言うよりは現場の人間!と言う若頭にぴったりでした(^-^)。
そんなお二人のあれこれも、もちろんすこぶる良かった!のですが。
このCDの場合は、お二人が霞んでしまうんですよね。メインの受け攻めと言うよりも。周囲が凄すぎて(大笑)。

だって、キャスト表をご覧下さいな。井上さんに内田さん、緒方さんにBL初?のたてかべさん。
どっひゃああ!!なんだか、普段聴いている学園ものだとかそういうBL世界から、いきなりものすごく平均年齢が高くなっちゃいました!って思いません?
こりゃ、うかうかと普通と同じで寝そべって聴いていたらいけません!と。思わず正座でもして聴いてしまいたくなりますよね?

それにしても、ブックレットを読んでびっくりした事が。
この作品は、二つのストーリーを足して割った作品になるそうですね。表題の許可証をください!と、クレームのお話は別?
フォークリフトの許可証をもらうお話と、クレームに対処したお話は一つじゃないと言う事らしいです。原作者さんが、大鉈をふるって改造してしまったらしく。別物?と思えるようなお話になっているらしいのですが。
それにちっとも気がつきませんでした。

フォークリフトの事と、社内改造で前原に対して苦手意識を持っていた弘。しかし、前原の書いた配管図を前にして。その素晴らしさに、自分も負けてはいられない!と良い意味でのライバル意識を持つ。
そういう同じ年のライバルへの気持ちが、スムーズに動いていく課程が見事だったので。本当に上手く融合させて、こういう展開もあったんだよ。・・・と見せてくれた別ルートのお話なのでしょう。
ブックレットに、先にドラマCDから作品を知った方(私のような)の果敢な挑戦をお待ちしています!と書かれていたので。これをアップしたなら、原作を揃えて読んでみたいと思っています。

それにしても。内容はともかく・・ってつい書いてしまいたくなるんですよね。でも、敢えて先に内容などの感想を書かせていただきますね。
個人的には、阿久津くんが大手企業の片山さんに「詫びを入れろ」と詰め寄られても、自分の会社への誇りから「申し訳ありませんでした」と異物混入についてのクレームに、謝罪をしなかったシーンが好きでした。
片山さんも意地悪ですよね。そこで謝ろうものなら、彼はおそらく今後は彼らが居る喜美津化学との取引はしなかったかもしれません。自社製品に対しての誇りもないやつ!と一蹴したでしょうに。なのに、しつこく「うちへの謝罪はないのか?」って詰め寄るんですもの。
そう分かっていても、このシーンの阿久津の言葉選びと毅然とした態度には、本当に胸がすく思いがします。
今の世の中、自分(とこの場合は自分の勤める会社)に対しての誇りはどのくらい持っているでしょう?
しかも、取引相手の大手さんから文句を言われてにじり寄られたなら、長い物には巻かれろとばかりに、へこへこと頭を下げて。頭を下げる事で、契約が取れるなら安いものだ!とプライドもかなぐり捨ててしまう人の方が圧倒的に多いと思います。
そこに揺るぎない信念がなければ、阿久津のような態度は取れないと思うんですよ。
今時珍しい良い若者だなぁ!と小母さんは感動さえしちゃいます。

そんな阿久津と、阿久津よりももっと男臭い前原くんは。前原くんが一方的に「会社の同僚だから?男同士だから?」それのどこが悪い・・とねじ伏せてしまいます。
いや・・それだけ条件が揃ったら、普通はそれだけで拙いって言えると思うんですが。嫌いじゃないって事は好き。好きなら良いじゃないか・・って凄い論法で、オレを説得出来ないのなら、黙ってろ。と押し倒しますが。
この野獣のような(大笑)・・一応褒め言葉です・・・の前原くんは中井さんだからこそですね。その迫力に負けてしまいます。

その前原を受け入れてしまう阿久津くん。。。圧倒的なカリスマを持っているわけでもなく、実直に少しずつ焦ることなく一歩ずつ前に向かっている。そんな彼の一生懸命さは、本当に可愛いです。
前原からキスをされて、嫌じゃなかった・・とパニックを起こすシーンと。フォークリフトの運転の仕方がごっちゃになってしまい。自分で何をやっているんでしょうねぇ?と情けなさそうに言うシーンが大好きです。

しかし。中井さんの攻めに対して、檜山さんが受け?と言うのは。ちょっとまだ他に阿久津に適役な方はいらっしゃらなかったのかな?と思っていましたが。
いやぁ・・・トークを聴いたら。檜山さんしか居なかったわね(大笑)と変な納得をしましたね(゜゜)\バキッ☆(大笑)。

お待たせしました。もう一つの本編(大笑)キャストトークです。
BLとは思えない(^^;、年長者の多い・男だらけの(男だらけの収録現場は、これだけじゃありませんが)半端じゃないベテラン揃いのトーク。それを仕切れるのは、檜山さんしか居ません!
当時、ドラえもんの世代交代をしたばっかりだったのか?と思えるたてかべさん達・・・いやぁ、もうこのトークは、永久保存版ですよ。他にこんなトーク、私知らない(大笑)。本編よりも、体力と気力を使ったのじゃないかしらね>檜山さんと中井さんは・・。
集合写真も、普段なら主役のカップルが前列の中央に陣取ることが多いのですが。この集合写真は、前列にベテランさん。後列に以外(゜゜)\バキッ☆となっているんです。それからしても、現場の雰囲気が和気藹々としながらも、緊張感あふれていると思わせてくれました。

きわどい賭

きたざわ尋子 ムービック MACYー2600 2004年8月28日
1.人違い
2.可愛い誘拐犯
3.個人的な依頼
4.朝比奈の同僚
5.仕組まれた事件
6.事件の真相
7.無口な相手
8.手荒い歓迎
9.事件解決
10.成功報酬
11.春からの新居
成田剣(朝比奈辰征)×宮田幸季(西崎双葉)
三木眞一郎(布施圭梧)、神谷浩史(穂村遙佳)

高塚正也(御原隆一)、歌原仁美(菅居怜子)、又村奈緒美(伯母)
吉川寛司(御原の父)、内藤玲(脅迫者)、林伊織(脅迫者)
中尾友紀(リポーター)、蓮岳大(校長)

金環蝕
山藍紫姫子の世界

山藍紫姫子 東芝EMI TOCTー8811 1995年2月22日
1.夏の城〜金環蝕・メインテーマ〜
2.DRAMA1
3.その罪を知る者ぞ・・・〜メルローズ・ビシャスのテーマ〜
4.DRAMA2
5.この儚き運命のうちに〜カート・フレグランスのテーマ〜
6.DRAMA3
7.悦楽の深淵へ〜クライシス・ロールシャハティのテーマ〜
8.DRAMA4
9.この儚き運命のうちに〜アナザー・バージョン〜
10.DRAMA5
11.黄昏の城〜メインテーマ・アナザー・バージョン〜
石井康嗣(クライシス・ロールシャハティ)×塩沢兼人(カート・フレグランス)
置鮎龍太郎(メルローズ・ビシャス)×塩沢兼人(カート・フレグランス)
宇垣秀成(エドガー)、中村秀利(メルローズの父)
深雪さなえ(夫人)、木藤聡子(メイド)、本間ゆかり(看護婦)
伊崎寿克(友人)、園部啓一(執事)、坂井伸治(郵便屋)
6月から7月にかけての、一年で一番美しい季節をクライシス・ロールシャハティの居城に招待されたメルローズ・ビシャス。
メルローズの祖国は、先の戦争でクライシスの国に負けた。かつての敵国の、あまり尊敬に値しない男であるクライシス。しかし、父の事業の有力なパートナーであるクライシスの誘いを断る事も出来ず。父の代わりにメルローズが訪れる事になったのだが。
メルローズは、その居城で驚くべき人物と再会する。それは、かつての上官であり処刑されて死んだと聞いていた、カート・フレグランス大佐であったのだ。
東芝EMIから出た、山藍さん3部作の第一作です。この三部作は、それぞれドラマの間に曲が入るのが特徴なのですが(他の二つは、スタンレー・ホークと花鎮の響)。私は、ここに来て初めて!曲がドラマの間に入るのを「うざったい」or「あぁ、早くドラマだけをまとめて聴きたい!」とは思いませんでした。
曲が素晴らしく、このドラマの世界に見事に融合していた・・と言うのもありますが。「うん、ちょっと閑話休題・・・」と言いますか、重いドラマにちょっと一息つくのにちょうど良かったと言いますか。
本当に、塩沢さんの演じるカートが、自らの過去を語るシーンなどは、メルローズの台詞ではありませんが「貴男から、そういうお話をこれ以上聞くのは、耐えられません」と言う気分になるんです。で、そういう所で音楽。
聴いている私が、ちょっと一息つかせていただくと言う気持ちになってしまったのです。また、弦楽器を見事に使った音楽。主要3キャラの音楽が、メインになる楽器が違うと言うのも素晴らしかった。

音楽ばかりをほめていても、仕方ありませんな。
今回のこのドラマを聴いていて。山藍作品の共通点に気がつきました。
「ラヴィアンローズ」や「花鎮の響」、そしてこの作品にしても(ラヴィアンローズだけは、主人公の声が三木さんで、その点だけが違いますが)然りなのですが。男達の欲望を一身に受ける主人公は、一見すると男達に支配されているかのように見えるのですが。それは逆。彼の肉体(or存在)に周囲の男達が狂わされ、踊らされている。つまりは、男達を支配しているのは主人公自身なのだと。
このドラマでも、自分の意識のない時に処刑された事になっていて。帰る場所も行く場所もないカート。その身は、クライシスに幽閉されて支配されているように見えるのに、結局カートの魅力にクライシスさえ戸惑っている。分からなくなってしまっている。かつての部下であるメルローズを招待して、メルローズにカートを抱かせようとするクライシス。
あこがれであった上官を抱く事に抵抗し、カートを救い出す事を希望したはずなのに。背徳の一夜を過ごしてしまうメルローズ。その彼も、次の夏の招待状が届くと、いそいそと旅支度を調えるあたり。もう、カートによって支配されておりますな・・・。
「君さえいれば」で、石井さんは初のBLの絡みか?と感想を書きましたが。その作品の前に、このタイトルがあったんですね。うーん・・まだちょっと、闇の商売をしていて他人を威圧するクライシスには、声が若いかな?と言う感じがしています。今の石井さんなら、男くさく迫力のあるクライシスを演じて下さるでしょうが。まだ、この時点ではもうちょっと迫力が不足しているようにも思います。凄味と言う点でね。
ドラマのほとんどが、メルローズのモノローグで展開するため、置鮎さんはかなりの台詞がありますが。このCDでの一押しは、やはり最後ですね。結婚して、子供が出来たメルローズの元に届いた招待状。それを見て、「旅支度をするのだった・・」その声に、暗い悦びが見えているのです。信じる神と相容れない自分の後ろ暗い欲望。それを自覚しつつ、いそいそと喜んでいるうメルローズの二面性が、最後のモノローグに出ているようです。
そして。山藍作品には、この人は欠かせません。妖しいまでの美しさ。脆さを有する主人公。男達全てを狂わせてしまうだろう魅力の持ち主・・・カートを演じる塩沢さんの台詞で、今回はメルローズに抱かれた後の「寒い・・クライシスを呼んできてくれ」とすがるシーン・・この声の艶っぽさ・・と来たら・・。もう、絶品です。
そういえば。私が今までに聴いたBLCDでは、塩沢さんの受けは初めてだったんですね。ちょっと・・と言いますか。かなり意外でした(感想を書いていない作品(聴いてはいます)で、あと・・・花鎮の響と長恨歌、THE DARK BLUEは受けですね)。BLCDでは、絡みに関係ない役の方が多かったんですね・・・もったいないかったですねぇ。うーん・・・

さて。タイトルとなった「金環蝕」の意味は、ドラマの中では出て来ません。CDに付属するブックレットに載っているミニ小説に出てきます。
それを読む事で、タイトルの意味。そして、次の夏の招待状を受け取ったメルローズとカート、そしてクライシスの三角関係。何より、カートこそが皆を支配しているのだ・・と言う事が分かるのです。これは、ドラマCDを聴いた後にブックレットを読み。そしてもう一度CDを聴くのが正しい聴き方ではないか?とすら思ってしまいました。

禁断の甘い果実

みなみ遙 ビブロス 2002年12月28日
1:SEX FRIEND T
2:禁断の甘い果実
3:SEX FRIEND U
4:ホンキのキスで満たして
5:SEX FRIEND V
6:トリコにしてね
7:SEX FRIEND W
8:IN MY ROOM
9:TALK
SEX FRIEND   緑川光(牧野俊樹)×千葉進歩(永嶺岬)
禁断の甘い果実   緑川光(須崎史隆)×矢薙直樹(和久井恵那)
ホンキのキスで満たして   千葉進歩(藤原正貴)×矢薙直樹(藤原智琉)
トリコにしてね       子安武人(高樹行平)×緑川光(海棠伊月)
IN MY ROOM     子安武人(櫻井洋司)×千葉進歩(永嶺岬)


荻原秀樹(岸本&高宮)、大橋隆昌(桐原)、末永敦亮(薫)
東久仁彦(伊月の父)、前田俊文(生徒2)
セックスフレンドの牧野と岬。二人でホテルに入ったところで、Hビデオを見ようと言う牧野につきあう事に・・・。そのタイトルは、「禁断の甘い果実」「ホンキのキスで満たして」「トリコにしてね」の3タイトル。
オムニバス形式で、いろいろなカップルを扱うお話は他にもありますが、「こういう見せ方があるんだなぁ(ドラマCDだから聴かせ方ですか)」と感心しました。
原作が短編集だった場合。お話としてまとめる方法として「カップルがビデオを見ている」とすると、ストーリーテラーとしてのカップルも生きますしね。
最後にそのカップルのお話がまとまる辺りは「凄い!」と思いました。
あと・・声優さんが何役も演じていらっしゃいますが、そのビデオを見ながら「今の声、どこかで聴いたような」と言うのがいや、なかなかお茶目(゜゜)\バキッ☆

金のカイン

あさぎり夕 モモアンドグレープカンパニー ABCAー5019 2003年8月25日
1:一夜限りの夢幻     
2:凶暴なほど美しい男       
3:輝き煌めく美しいもの
4:異国の地より、執行者は来たる
5:ングゥーイ・イェウ・ザウ・クゥア・トイ
6:若き舜君の挑戦(書き下ろしストーリー)     
7:フリートーク
三木眞一郎(火野カイン)×緑川光(有馬舜)
森川智之(有馬圭一)、千葉一伸(サバトの主催)、影山真寿美(舜の母)
根本幸多(不良1)、森岳志(不良2)、石塚堅(担任)
田中真知子(女生徒1)、前田沙耶香(女生徒2)
出来すぎるほど出来た兄をなくしてしまった舜は、友人に誘われてサバトに出かけた。その会場で、危うく生け贄にされそうになった舜を助けたのは、右目と左目の色が違うオッドアイの持ち主カインだった。
モラルや枠に捕らわれずに、殻を割りたいと願っていた舜はカインとの恋愛におぼれていく・・・
お兄さんを失った・・と言う事が、舜の負い目になっているわけですが。ブックレットのシナリオにお兄さんが生きている(ごめんなさい。ここネタバレですね)のが、はっきりしているので、その点はちょっと話が見えてしまって残念でした。このドラマCDでは、「変な外人じゃない。変態な外人だ」と言う台詞を大まじめで言うカイン役の三木さんが一押しです。

銀の雪 降る降る 宝ヶ池の四季

くりこ姫 親書館(書籍扱い) 1992年8月15日
早瀬俊行(山岸周一)、堀川亮(高木雪彦)、高山みなみ(榊原卓)
二又一成(斉藤)、佐藤正治(小川先生(校医))、片岡富枝(理事長(女性))、置鮎龍太郎(三年生(男子))
滝沢久美子(その母親)、龍田直樹(周一の父親)、中嶋聡彦(不動産屋)、渡辺久美子(幼い周一)
新米教師・山岸周一。彼が担任を受け持つ一年生の榊原が卒業間近の3年生を相手に騒動を起こした。男子校の中で唯一、ロマンティックな伝説が残る宝ヶ池。その中央部の岩に一緒に登った二人はうまく行くと言う言い伝えがあるのだ。それを信じた3年生が榊原と一緒に登ろうとし、(その3年を池の中に)突き落としたのだ。
榊原を家まで送っていった山岸は、そこで榊原の叔父である雪彦と出会う。しかし、彼とはどこかで会ったような気がしていた・・。そんな時、落とされた3年の父兄が怒鳴り込んできた。事態を解決しようとした理事長が提案したのは「宝ヶ池を埋めてしまう」と言うものだった。
最初はね、このドラマCDはBLのコーナーには入れておりませんでした(^^;。と言うのも、私はこのホームページを立ち上げる時にいろんなサイトさんを見て回りまして、いろいろなタイトルを知ったわけです。
ところが、このタイトルを扱っていらっしゃるサイトさんは記憶にないんですね。だから(何がだからかはおいといて(大笑))、なんとなくこの作品は普通のドラマCDだろうと思っていたわけです。
このCDを聴こうと思った理由がイラストがみずき健さんだった(゜゜)\バキッ☆(トルーパーの絵やぱふの表紙を描いていらした時からのFANなんですね)ものですから(^^;。だから、内容は知らなかったわけです(゜゜)\バキッ☆。入手してから、すぐに聴くものと聴かないものがあるわけですが、これはすぐに聴かなかったもので、なんとなく・・のまんま、普通のドラマCDの中に入っていましたm(_ _)m。
さて。ラインハルト様を演じられた事もあって、堀川さんの声も私の中では高貴なイメージがつきまといます(苦笑)。ウィングマンはこの際おいといて(゜゜)\バキッ☆(ウィングマン、分からない方はそのまま読み流して下さい)。この役も、ちょっと孤高で高貴なイメージですね。綺麗なお兄さんは好きですか?状態で。
山岸役の早瀬さんは、このドラマCDでまともにお声を聞いたわけですが、口は悪いけどストレートに自分を表現する山岸にぴったりでしたね(^-^)。
高山さんは、歌も歌っていらっしゃいますが、多感な少年役本当にはまっています。

私のこの作品のお勧めは、誤りに来た3年生と榊原のシーン。3年生の「好きな人がいる?」と言う問いかけに、自分は本当に人を好きになった事があるんだろうか?と榊原が自分自身に問いかける辺りです。名前はないけど、「先輩」の置鮎さんの声が若く感じる(今が老けていると言うわけではないけど、初々しいと言う意味で)のもお勧めですよ(^-^)。あ、そうそう。お話としては、山岸の父が出てくるエピソード。あれも好きでしたよ。愛情鎖縛を聴いたあとだと、父親に対する許容範囲が広がっている分、ホッとして・・・(゜゜)\バキッ☆

銀のレクイエム

吉原理恵子 マガジン・マガジン 1997年6月12日
森川智之(ルシアン)×石田彰(キラ)
松本保典(ディラン)、飛田展男(サマラ)、増谷康紀(ジェナス)
岩男潤子(イリス)、山崎和佳奈(マイラ/小姓1)、阪脩(アスナス)
上村典子(シリル/声3)、茶風林(ワイデル/衛兵)、土井美加(アズリ)
小谷伸子(小姓2)、佐久間摩美(小姓3)、澤田健彦(声1/声)
うすいたかやす(酒場亭主/声2)、中川和恵(中年の女/声4)
瀬戸公雄(若い男/声)、沢木郁也(ナレーション/初老の男)
近隣諸国を武力で制圧したソレル王家の七代目の王・ルシアン。17歳の誕生日を迎えた彼は、早くお世継ぎを・・と願う重臣達の希望とは逆に、乳兄弟のキラの操を欲した。何の打算もなく、ただお互いを見つめ合う二人の愛は深かった。キラ以外の者など寝所に近づけないほどのご寵愛は、その後3年も続く。
しかし、ルシアンの妹であるイリスが王家の姫と言う立場を忘れて恋に落ちてしまった。その伝言を頼まれたキラは、密会の現場にルシアンが偶然足を向けた事を知る。イリスとルシアンの鉢合わせを回避しようとしたキラであったが、逆にイリスとの仲を疑われる。ルシアンの愛の深さが、憎しみの深さへと転じて、悲劇は幕を開けた・・・・
BLを知らない友人に、もし一枚BLを勧めるとしたら。私は迷うことなくこの「銀のレクイエム」を勧めています。
先ずは、キラとルシアンの設定ですね。特にキラの立場。BLでは、愛した相手がたまたま男だった・・・と言う事での葛藤などが描かれ、そこから派生するドラマが楽しみになるわけですが、これは「愛した相手は男でなければならなかった」設定のドラマだと思います。もう一つ、「疵(スキャンダル)」シリーズも「愛した相手が男でなければならない」設定のドラマであると、私は高く評価しているのですが・・・。
話を銀のレクイエムに戻しましょう。キラに対して向けられた誤解。これは、キラが男であったからそのままにされてしまった。キラが女性だったら発生しない問題であったわけです。ルシアンの愛情の対象が、男性であるキラであったからこそドラマが始まったわけですもの。
男同士である必然性がここに生じてくるわけですね。もう、これを聴いた時には唸ってしまいましたね。

お話の設定ももちろん「凄い」と唸るものでしたが、ドラマCDは原作を裏切っていません。実は、私は原作には興味があったものの、入手が出来ずにいました。この作品に関しては、ドラマCDを聞いた後に「どうしても!!」と中古ショップ巡りをし(旅行先でも、まんだらけに行ったくらいです)、結局はネットオークションで入手した曰くのある書籍になります。
ドラマを聞いた時に、ドラマは時系列で進行していくのですが。自分がお話を構築するとしたら、キラが帝都に戻ってきたところから描くかな・・・と思って聞いたのですね。そうしたら、原作では思った通りの構成になっていて、思わずVサインをしてしまった記憶があります。

全編を彩るもの悲しい竪琴の音色。そして、もちろん、声優さん達の熱演も忘れてはなりません。過去のシーンを含めて登場される声優さん達は、見事にその年齢差を演じ分けておいでです。一番「あぁ」と思ってしまう演じ分けをなさっているのが、13歳・16歳・18歳のキラを演じた石田さんと17歳・20歳・22歳のルシアン・森川さんでしょう。

キラ役・石田さんの「愛しています」の絶叫。これは何度聞いても鳥肌ものです。石田さんのドラマCDを語る上では、この作品は避けて通るわけにはいかない・・とすら思います。
真実を知ったルシアン・森川さんの慟哭。
淡々とした中に、王家の姫である芯の強さを見せてくれるイリス・岩男さん。彼女の自殺未遂後のサマラとの会話や、手紙に託した懺悔のシーンは、BLにおける助演女優賞ものだと思います(岩男さんは、他にもドクター×ボクサーシリーズでの名演が光っています。個人的に選ぶBL助演女優賞です)。
人を愛することで、自分の醜さを知ったマイラ・山崎さんのモノローグと宴の席での無邪気なまでの残酷さ。

もう、どこが・・・とは言いません。全てがお勧めのドラマと言えましょう。

本当にねぇ・・・毎年毎年、このドラマCDに出会ってから私は春の桜の時期になると聞いているんですよ。何度聞いても飽きることがなく、また毎年新たな発見をしたり、涙をそそられてしまっております。何度聞いたか・・なんて数えていません。真剣に予備用のCDを買おうかと思ったくらい・・と書いたら、そののめり込み具合が分かっていただけるでしょうか?後にも先にも、予備を考えたドラマはこれ一枚です。こうして、感想を書いていてももっと上手い表現の方法があるのではないか・・・ここもあそこも、もっと書きたい!と言う気持ちに駆られてしまっています・・・。

金曜紳士倶楽部

遠野春日 モモアンドグレープス ABCAー5044 2004年4月21日
1.始動
2.接触
3.罠…
4.憤り
5.終焉
6.フリートーク
森川智之(東郷鷹也)×緑川光(篠宮千歳)
子安武人(大日方稀一)、結城比呂(勧修寺凛)
鈴村健一(金森拓海)、檜山修之(佐久間京介)

鳥海浩輔(真野伸治)、かわのをとや(砂津和雄)

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