*泣けるお話で、少年と少女の物語と言う括りです。
AIR 1巻
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ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0009 | 2005年8月24日 |
1.往人の夢 2.出逢い 3.友達 4.晴子の願い 5.終業式 6.人形劇 7.夏休み 8.少女 9.夏はいつか終わる 10.空の少女 |
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川上とも子(神尾観鈴)、緑川光(国崎往人) 久川綾(神尾晴子)、三木眞一郎(橘敬介) 金田朋子(しのさいか)、永島由子(往人の母) 相沢舞(幼い往人) 斉木美帆、吉倉万里、福原耕平、笹田貴之 金子英彦、根本幸多、濱野雅嗣 |
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人形を動かし、それを見た子供達(の親)から路銀を得て旅をしている往人。彼の母親が語っていた翼を持つ人。その人を探して旅を続けているのだが、とある空と海が見える町で下車した往人が出会った少女・観鈴。 彼女は、出会ったばかりの往人を友人と呼び。母親と二人暮らしの家に連れていくのだった。 |
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このAIRシリーズは、実は友人が貸してくれたCDになります。 美少女ゲームと言われるPCゲーム作品をベース(コンシューマーにも移植されて、映画か何かにもなったんですよね?確か)にしたドラマCDである事。アドベンチャーゲームの一つだろうから、主人公・往人の選択肢によって、ヒロインが変更になるのだろう。それらのヒロイン違い?のゲームのシナリオをドラマにしたのが、1〜6なんだろうな。と言う予想は出来ました。 そして、そのメインシナリオがおそらくは、往人が探している人=観鈴になるんだろうな?と言う予想をして、聞き始めたのですが(いや、だって。8と9にも観鈴の名前があるって事は、彼女のシナリオがメインシナリオで。ゲームのメインヒロインだろうと予想しちゃうわけで)。 ヒロインのあまりの変わりっぷり(゜゜)\バキッ☆に、最初は目が点になりましたね。いや、いくら孤独で友人が居ないと言っても。カラスを触りに行こうとするし。人と仲良くなる・一緒に遊ぶとなると、癇癪を起こして泣き喚く。おまけに、小学生でもやらないだろう「初対面の男を家に連れて行き、泊めようとする」。おーいいいいい。 で、その男を「クラスメイト」だとして母親に紹介する下りは、「ちょーおーーっと待て!!」と思いましたもの。 友達だと言いながら「寝る所ないんだよ、それに、良い人だと思うんだよ」。でもって、関係を訊かれて「クラスメイト」(年齢が違うと母親には却下されてますが(大笑))。いや、クラスメイトなら近所でしょ。寝る所がないわけないじゃないか(大笑)。もう、すぐにツッコミが起こるような説明するし。 それで、嘘がばれてないと思っている観鈴がねぇ。これだけ取っても、変わっていると言いますか。目が点になるのを通り越して、このシーンにおいてはめまいを感じましたもの。聞きながら「こういう性格のヒロインに惚れるたぁ、ちょっと厳しいぞ。現実世界なら、先ず居ないだろうが!」とね。何しろ、主人公(往人)の事を面と向かって「身体大きいし、腕太いし、目つき怖いし。目つき凄く怖いし」と言ってのけるくらいですもの。 まぁ、この観鈴の母と往人との会話のシーンが今回の一押しです(大笑)。たぶちさん?(この微妙な語尾の上がり具合がまた、名前勝手につけたと言うか、知らないだろう証明になっていますね)と観鈴に紹介された台詞を受けてのものなんです。まぁ、その会話に通じるシーンが、往人が電気を点けたまんま、他人の家で食料を漁っているところを見つかってしまうところから来るので、この往人も往人よねぇ(^^;と、思ってしまったんですけど。 「あんた、何者や?」 「たぶち」 「名前なんか訊いてへん」 「22番」 「背番号も訊いてへん」 「鉄人」 「ニックネームも訊いてへん、素性訊いてるんや」 「クラスメイト」 「あの子にどんな入れ知恵されとんのや、ったく」 この時に、晴子さんが飲んでいるのがお酒(か焼酎)なんですね。瓶の音がしていますし、飲みっぷりがビールじゃないのが分かるんですよ。最初は、瓶の音が分からなかったので、夏だしビールなのかな?それにしちゃ、飲み方がビールじゃないよねぇ(^^;と思いながら聴いてしまったんです。3回目に、少しボリュームを上げて聴いたら。ちゃんと瓶のチャポチャポ言う音が効果音が入っていまして。あぁ、やっぱりこれはビールじゃないな。うんうん。そうよね?と一人で納得してしまったのでした(二十歳未満の方は、その違いは分からなくても良いですからねぇ)。アニメ?やゲームでは、どうなっていたのでしょう? その飲み物の違いが分かるなんて!久川さん、お見事!!でございます(^-^)。 補足として書かせていただきますが。このドラマCDに関しては、とりあえず1と4を聴こうと思っていた私に、貸してくれた友人が「観鈴編を聴くのなら、7〜9も聴いた方が、世界観と言うか過去やサイドストーリー(裏側)が分かって良いよ」とアドバイスをくれました。いや、まさにその通りでございました。1と4の視点違いのドラマと、後日談?が8と9で描かれていましたし。世界観を分かるためにも、7は聴いた方が良かったですね。でないと、晴子さんの気持ちをもの凄く誤解してしまうところでございました。何より、変なヒロインだと思っていた観鈴ちゃんの孤独感が、これ(1と4)だけでは届かないんです。往人の思い、そして何気なく出てきた三木さん演じる橘さんの正体などなど。2・3・5・6は現時点ではまだ聴いておりませんが。もし、このCD(1巻)を聴いてみようと思った貴方。せめて8と9は聴いてみましょうね(^-^)。 |
AIR 2巻
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ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0010 | 2005年8月24日 |
1.羽の記憶 2.出逢い 3.ほしのかず 4.霧島診療所 5.佳乃の魔法 6.いのち 7.願い 8.花火 |
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岡本麻見(霧島佳乃)、緑川光(国崎往人) 冬馬由美(霧島聖)、今野宏美(ポテト) 相沢舞、斉木美帆、吉倉万里、藤本たかひろ |
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人形を動かしながら、旅を続ける国崎往人。人形を流してしまった事で知り合った少女・霧島佳乃は、「私は大人になったら、魔法が使えるんだよ」と語る。 佳乃の姉とも知り合った往人は、成り行きから霧島診療所の手伝いをしながら佳乃や聖と生活を共にする事になるのだったが。聖は、佳乃至上主義者であったのだ… |
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往人の求めるもの・・・つまりは、母親に聞かされた「空のどこかに住んでいる翼を持った少女」に逢いたいと思っている事は変わっておりません。また、黒一色のシャツを着ている事や、念動力で人形を動かしての大道芸をしながら、旅をしている事などは同じ。 ただ、この2巻と5巻では出会った少女が翼を持っている少女ではなく、空に行って母親に謝りたいと思っている少女「佳乃」なんですね。 さて。この2巻と(続く5巻)を聴く以前に、私は1と4、そして7〜9巻も聴いているので。単なるギャルゲーではなく、この「AIR」と言う作品は「家族の絆」を描いた作品ではないか?と思いつつ聴いたのです。 そのメッセージ性は、1と4以上に強くなっているようにも思えました。 特に、花火大会が終わった後での往人のセリフ。 「謝るんじゃなくて、礼を言うんだ。おまえ、言ってたろ?会って謝りたいって。 でもな、おまえがここに居られるのは。こうして、ここに居られるのは、母親のおかげだろ?」 「お母さんのおかげ…」 「あぁ。だから産んでもらって、ごめんなさい…なんて言われてみろ。俺なら激怒するぞ」 「そうか」 「そうだ。だから、会えたら礼を言うんだ。ありがとうってな」 と、静かに言い聞かせるようなセリフがジーンときます。 小さい頃の事が原因で、手首にバンダナを巻いている少女・佳乃。彼女が夜にふと見せた佳乃ではない別の人格らしきもの。そして、彼女を護り育ててきた姉の聖。 この聖さんが、私にはツボでしたねぇ。佳乃ちゃんと往人くんの物語になるんだろうけど(タイトルが佳乃ですしねぇ(^^;)、聖さんと結ばれて欲しかった(大笑)。聖さんの方が、好みなんだもの(大笑)。冒頭、佳乃と聖が風船を買おうとして向かった神社。そこに露店はすでになく、泣き出した佳乃を慰めるために「来年、来よう。なんでも買ってやる」として例に挙げるのが、食べ物ばかりであるところからして、もう私好きなんですよねぇ。その淡々としたしゃべりっぷりやいさぎよさ。往人に対する、セリフの勢いと佳乃に対するセリフの優しさ。もう、このお姉さん最高です! いくら、妹の佳乃が望んだとは言え。そうめんのために竹を割ったものを組んで流しそうめんにするし、室内でスイカ割りをするし(その片づけをさせられたのは往人ですが)打ち上げ花火を全部買い占めてしまうし。何か、ここまで妹ラブで徹底していると、介入出来ませんがな(^^;と言う感じ。 よく倒れる佳乃が、ふと見せた別人格。そして、佳乃自身を抱きしめて護ろうとする聖。 普通、ここまでワガママを通して甘やかされたら、とんでもない子供に育つのじゃないか?と聖さんの教育方針?に異論を唱えそうになるのですが。佳乃ちゃんは、ちゃんとお姉さんの事を考えているのが素晴らしい。 「私は、お母さんが居なくなってもお姉ちゃんがお母さん代わりをしてくれたから、ちっとも寂しくはなかったんだよ。でも、お姉ちゃんはお姉ちゃんではいられなくなって。それはそれで・・・」と姉の幸せを願う佳乃。 うんうん、二人とも良い子達じゃないか!! 1と4(と言うよりも8と9)では、母親代わりの伯母さんとヒロインの絆でしたが。この2と5巻は母親代わりの姉とヒロインの絆を描いているのだと思います。まぁ、最後にちゃんと母親も出てきますけどね(^^;。 |
AIR 3巻
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ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0011 | 2005年8月24日 |
1.翼の神様 2.美凪とみちる 3.駅舎 4.星の砂 5.美凪の母 6.夢は現 7.辿り着きたい場所 8.みちるの願い 9.居場所 10.星空 |
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柚木涼香(遠野美凪)、緑川光(国崎往人) 田村ゆかり(みちる)、冬馬由美(霧島聖) 今野宏美(ポテト)、山本百合子(美凪の母) 相沢舞、斉木美帆、吉倉万里 |
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大道芸をして路銀を稼ぎつつ、翼を持つ少女を捜して旅を続ける国崎往人。田舎町で、空を見上げたなら。シャボン玉が飛んでいた。まるで、空に住む翼を持つ少女が零した涙のようだ・・と感じる往人。 そのシャボン玉を飛ばしていた少女・遠野美凪と知り合った彼は、彼女になつくみちるや、病気だと言う美凪の母親とも出会うのだった。 |
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どうもね。このAIRシリーズは、PCゲームが元だったと言うことで。これがゲームだったら、どういうシーンで分岐して入ってくるのかな?なんて事を考えてしまうんですね(苦笑)。 プレイはしていないので、はっきりは分かりませんが。おそらくは、霧島診療所の駐輪場で大道芸を見せている時に。分岐点か何かがあるのかな?シャボン玉に注意を向ける事で、美凪のルートに入るのかな?などと想像してしまっておりました。 さて。ゲームをプレイしていないし。映画になったAIRも見ていない私は、純粋にドラマCDとしてのお話で語らせていただこうかと思います。 先ずは、美凪役の柚木さんのゆったりとしたセリフ回しにノックアウトされました。冒頭のトラックで叫んだ少女が、美凪であるのなら。彼女は成長する過程でゆったりとしたしゃべり方になったのでしょうが。そのおっとりとした(まったり感も伴う)しゃべり方になるのは、何なんだろうなぁ・・と思いつつ聴いておりました。 星が好きで、天文部の部長さん。そして、父親との記憶を大事にしようと無人の駅を掃除して、手入れをしている。料理も上手そうだし、身体は病気ではない・・となると心の病でしょう・・・の母親を抱えているとなると、気苦労が絶えないでしょうにね。普通、学校に行くだけではなく無人駅の掃除をして、それでお母さんにも気を遣っているとなると、どっちかと言うとテキパキとしたしっかり者の子供になりそうなのですが。それでこのおっとり感は、なかなか出来るものじゃあありませんがな・・・と思っていたら。 お母様が登場したシーンで。往人とぶつかった時のしゃべり方が、流石に親子!!と思わせるしゃべり方でした。あぁ、美凪のしゃべり方ってお母さんに似ているんだ!と。登場しただけで、美凪の母親だ!と分からせた山本さんの名演技も光りますね(^-^)。 その一方で、出会ったばかりの往人に弁当は作って来ようとするし。お米券を手元に80枚近くも持っているし。何よりも、そのしゃべり方だとまだかなり幼いだろう少女であるみちると一緒にシャボン玉を飛ばして遊ぶ学生さん・・・部長さんをやっているなら、中学生か高校生のはずですが(いくらなんでも、小学生ではないでしょう)。学校の友人は居ないのか??と思ってしまいましたよ。1の観鈴も、2の佳乃も学校の友人は居る設定だったぞ・・・学校の友人よりも、みちると遊んでばかりの美凪は、1と4の観鈴ちゃんと同じくらい奇抜な娘さんかも??と思ってしまいましたねぇ。 しかし。そんな美凪もいろいろと別の姿はありそうです。特に、6トラックで母親に会った往人に訊かれて「母は、夢を見ているんです」と語るシーン。これは、ただのボーっとしたおっとり少女ではないぞ。まだ、彼女にはあれこれと謎が隠されているはず!と思ってしまうほど、語り口が鋭くなっているのです。その使い分けですね。 柚木さん・・・と言うと、同時進行で聴いていたのが「二重螺旋3」のドラマCDだったものですから。あの長女が、このおっとり娘?とかなりびっくりしました。 一番ツボに入って受けたのが、美凪と知り合いであった事を聖(2と5でお気に入りのお姉様が、今回脇で出演で私はとても嬉しかったです)にからかわれているシーン。 「ポッ」と口で擬音を付けているのですが。そのタイミングや言い方が、もうまさにツボ。 ドラマCDだと、確かに赤くなってうつむくシーンは絵では見せる事が出来ないから、音で表現するしかないのですが。そのポッの言い方が、美凪のまんまでポッなんですよね。本当にノックアウトされました。 幼い少女なのだろうけど、おそらく彼女はただの少女ではなさそうだ・・のみちるを熱演された田村さんも、可愛らしいだけではありませんでした。個人的には、みちるからしたら大人の男である往人を「国崎往人」とフルネームで呼び捨てにするのが、嫌いだったのですが(単に個人的な好みの問題ですね。ガキの分際で大人を呼び捨てにするなぞ、十年以上早いわ!と思ってしまうものですから)・・・どうしてでしょうねぇ・・。田村さんのお声ですと、それもありのキャラかな・・と思ってしまうんですよね。あ、これほめ言葉ですよ。褒め言葉に見えないかもしれませんが。田村さんの可愛らしいお声ですと、悪くはない気がしてくるものですから。 ところで、主人公・往人くんは、本当に大道芸人には向いてないなぁ・・と思ってしまいます。このAIRシリーズでは、彼が人形を「方術」で動かして。それを子供達に見せて路銀を稼いでいるシーンが何カ所も出てくるのですが。 「凄いだろ。種も仕掛けもないぞ。糸も何もない」と説明するシーンは、本当に偉そう(^^;なんですよね。 で、そこで子供達に「それだけ?」「動くだけ?」「アイス食べよう」と毎回逃げられてしまいます。そんな偉そうなオレ様だと、稼ぐことが出来ないだろう・・って心配になります。この町まで彼が旅してきた事が、奇跡のように思ってしまうんですね(大笑)。「楽しい楽しい人形劇」が成功して、何か貰ったのはAIR1巻の橘さんくらいですし。 ドラマCDの舞台となる季節は、夏なのですが。私が実際に聴いていたのは冬の真っ盛り。戸外をウォーキングしながら・・でしたが、大道芸を諦めて 「暑っい・・なぁ・・」とぼやく往人のセリフに、ふと夏の日射しを感じてしまいました。緑川さんの季節感たっぷりのお声でしたね(^-^)。 真逆の季節なのに、そのセリフを聴くだけで。その季節を感じる事ってあるんですよね。DNAの中にインプットされた?季節感を刺激する生活感あふれた声と言うのは、流石ですね。 |
AIR 4巻
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ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0012 | 2005年10月21日 |
1.承前・観鈴の夢 2.観鈴と晴子 3.海へ行きたい 4.もうひとりの私 5.往人さん、ありがとう 6.大切な人 7.二人の心 8.一緒に行きたい 9.願い |
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川上とも子(神尾観鈴)、緑川光(国崎往人) 久川綾(神尾晴子)、鈴木麗子(川口茂美) 永島由子(往人の母)、相沢舞(幼い往人) 斉木美帆 |
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翼を持つ少女。彼女は、夢を見ると言う。その夢は次第に彼女の身体をむしばみ、やがてはありもしない痛みを感じるようになったり、自分を忘れてしまったりすると言う。 往人の母の言葉通り、観鈴は「海へ行きたい」と言いつつ、朝になると足や身体が痛い!と訴えるようになった…。そんな観鈴をおいて、母(伯母)である晴子は温泉旅行に行ってしまい。往人と観鈴が残されてしまった。 |
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お母さんの言葉を少しずつ思い出す往人くん。 観鈴と一緒に居て、あまりに心の距離が近かったために、往人まで痛みを感じるようになります。そんな彼は、一度は観鈴の元を離れてしまうものの。 最後に「一緒に居たい!!」と強く願うシーンの後で観鈴の声が入って、このCDは終わってしまっているので。最初に聴いた時には、往人は観鈴の元へ戻ってきて。痛みを分かち合いながらも、一緒に過ごすのか?それとも、最初からやり直したい!!と強く強く願ったために、時間が元に戻ったのか?と、いろいろな解釈が出来まして。 ゲームでは、ここで二周目に突入して違う選択肢を選べるのか??とか、もういろいろ考えたのですが(゜゜)\バキッ☆。 このお話の続きは、AIR8巻と9巻を続けて聴いていただければ分かるようになっています。 しかし。このお話までは、普通ではないかもしれないけど。ちゃんとギャルゲー(失礼m(_ _)m)を元にしたドラマと言う印象しかないんですよねぇ。 |
AIR 5巻
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ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0013 | 2005年10月21日 |
1.承前・聖 2.佳乃の部屋で 3.神社 4.聖の回想 5.罰 6.たしかめて 7.幸せのために 8.空に行く 9.外されたバンダナ 10.ほんとうの魔法 |
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岡本麻見(霧島佳乃)、緑川光(国崎往人) 冬馬由美(霧島聖)、今野宏美(ポテト) 牧島有希(白穂)、置鮎龍太郎(運転手) 熊谷修武(宮司)、永島由子(往人の母)、萩森q子(佳乃の母) |
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自分が魔法を使って空に行き、母親に会う。その時に往人が探している少女を捜せば、往人も旅を続けずに済む。姉の手伝いもしてもらえる。自分が、往人が探す少女であれば良いのに・・と寂しく思う一方、自分が旅立つ事で八方丸く収まると思った佳乃は、バンダナを外してしまう。 佳乃こそが、自分がこの町に居続ける理由だ!と気が付いた往人は佳乃の姿を求めて町中を走り回るのだった。 |
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このAIR5巻での一番の謎?は、置鮎さんの運転手さんでした。 置鮎さんが演じた理由は何??運転手さんって、そんなに重要なキャラでもなんでもないですよね??そりゃ、所属事務所の方からこのドラマに出演があります・・と仕事のオファーが来て。OKだったから出演になったのは分かるのですが。 AIR1巻で、通りすがりの橘さんを三木さんが演じた時にも「通りすがりなのに、名前もあるよね」と思いましたが。橘さんはちゃんと後で絡む大事な役だったから、9巻で納得出来たわけです。 しかし。置鮎さんが演じた運転手さんって、本当に通りすがりと言うか。単なる運ちゃんじゃない? いや、別に意味のない端役を置鮎さんが演じてはいけないとか、そういう役は若手に任せればいいのに・・と思うほど置鮎さんが大御所でお偉いとか、そういう意味ではなく。ただ単に、私が置鮎さんが演じた運転手さんなら、もっとドラマに絡むのかな?とか、もっと重要な役なのかな?と勝手に想像して、期待しまったものですから・・m(_ _)m。 聴いた後に「あそこだけかい!!」と思ってしまいまして。例えば、同じ会社の他のゲームで。この運転手さんがすごく活躍したとか、重要人物だったとか・・そういういきさつでもあったのかなぁ・・・とかなり謎でして。 さて。元がギャルゲー(ごめんね)と思って聴いてみて。他の巻では、別に美少女キャラとHしなくてもお話通じるし。うん、このお話のどこでHシーンが挿入されたのか、今となっては分からないわね・・と思っていましたが。この5巻は、あぁここでHシーンに突入しても悪くないな・・と思えたシーンがありました。 自分が自分で居るために。自分を確かめて欲しいから、往人にぎゅっと抱きしめて欲しいと願う佳乃。うん、その暗がりのシーンならなだれ込んでも悪くない・・と思ってしまいました。ぎゅっとするだけではなく。キスくらいならOKかも(゜゜)\バキッ☆。 しかし。最後の種明かし?が唐突なんですよね。空に居る佳乃の母親が語る翼(羽根)の謎。そして、過去の悲しい母親と子供の話。そこから、いきなり佳乃が現実世界に戻ってきていて。 彼女が帰ってきた代わりに、往人の念動力が失われてしまっていた・・・。佳乃と母親の会話から、「話を聞いて下さい」と言う言葉が入ってからの遠い過去の悲しいお話。子供を思う母親の切ないほどの思いや、強い愛情だとは思うのですが。でも、村長さんがあのお母さんの言うことを聞き届けてくれて。子供が無事だったかどうかは、分からない・・。母親が死んだのだから、子供も一緒に殺してしまえ!なんて事になってしまったかもしれないのに・・。と思ったんですよね。 1・4・8・9と観鈴ちゃん絡みの話を聞いてきて。ここで、往人が力は失ったものの。穏やかに暮らしていくアナザーエンドを聞き終えた時には、こういう終わり方も悪くない・・空を見上げてそう思ってしまいました。だって、このお話ならハッピーエンドになりましたもの。本筋ではなくても、皆が幸せに暮らしていけるなら良いじゃない(^-^)。 |
AIR 6巻
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ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0014 | 2005年10月21日 |
1.承前・みちるの宝物 2.妹の名前 3.星の話 4.大切なもの 5.きずついた羽 6.夢のかけら 7.シャボン玉とんだ 8.バイバイ 9.約束 |
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柚木涼香(遠野美凪)、緑川光(国崎往人) 田村ゆかり(みちる)、冬馬由美(霧島聖) 永島由子(往人の母)、山本百合子(美凪の母) |
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美凪を自宅に送っていった往人は、美凪の母が彼女の事を「みちる」と呼ぶのに驚く。その夜から、美凪が往人とみちるの前に姿を現さなくなった。心配した往人が、自宅を訪れると母親が言う「私には、娘は居ません」と。 母親が、夢から覚めた時。夢のかけらであるみちるを演じてきた美凪は、今更美凪に戻れないと言う。しかし、そんな美凪も夢を見ているのだ・・美凪自身も夢から覚めなければいけない・・とみちるは言うのだった。 |
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美凪編のお話では、往人の探し求める翼を持つ少女は、翼を持つ神様のような存在です。 1と4は観鈴こそが翼を持つ少女であり、2と5の佳乃ちゃんは空に行く少女でしたが。この3と6では、美凪ではなくみちるが翼を持つ少女の関係者でしたね。 しかし。このお話(美凪編)は、あまり深く考えない方が良いドラマなのかもしれない・・と思ってしまいました(^^;・・・。1〜6の中では、美凪編が一番「DREAM」と言う言葉がぴったりのお話で。結構、ドキドキしたし、面白く聴いたんですよ。美凪の家でご飯を食べるシーンは、「あぁ、良かったねぇ。みちるにとっても、お母さんにとっても」とかなりジーンときましたし。 でも、3から続く謎解き編としては、今ひとつだったかな?と。 いや、だってみちるが夢のかけらで、実は・・・と言うのなら。彼女は幻であったのか?皆に姿は見えているし。ご飯も食べているし(大笑)。みちるは、じゃあ美凪と往人、美凪の母親以外には姿は認識されてないのか?だとしたら、美凪が彼女と遊んでいるシーンは・・・他人から見たらどうなっていたのかな?とか、いろいろ考えてしまうんですよね。 最後のシーンに、おそらくは父親の再婚相手の娘さんだと思われる少女が「みちる」と名乗っていますが。お父さんは、再婚した相手との間に出来た娘に(前妻と別れるきっかけになった娘の名前を)付けたのか?とか、そういう事まで考えてしまいましたねぇ(^^;。 他にも、美凪のお母さんは夢から覚めた時に、「あなた誰?」とまで言っているのに。美凪が戻ってきたなら、ちゃんと娘と認識して生活しているし。食事会のシーンでは、ハンバーグの作り方を美凪に教えたのは自分だ・・なんて言っているし。このお母さんの病気とその治り方?が、もう本当に分からない。そんなに簡単なものなの??3の冒頭のシーンが、6の中でも出てきますが。それを考えると、あのシーンはまだ美凪が幼い頃のお話。その時点からずっとお母さんは夢を見ていたのだとしたら、そんないきなり治る??で、記憶が混在したとしても、その展開はありかい?みたいな突っ込みを入れそうになりましたし(^^;。 また、謎の存在であるみちる。彼女は、美凪の○と言うよりも、精神的には超越した存在だからか?お姉さん的な存在感があるんですよね。自分はいつかは消えていなくなるのだ・・と知っているからこそ、往人に任せようとしたり。美凪とその母親の幸せを願って止まないし。幼いのか、何なのかが分からない。 ふと、みちるは往人が美凪ルートに入った(と勝手に思っていますが)きっかけとなるシャボン玉そのものだったのかもしれない・・と思っておりました。翼を持つ少女が流した涙。空にふんわりと漂う光を通す存在。実体がありながら、その存在は固形としての物ではなく、あくまでも幻影のようなもの。シャボン玉こそが、みちるであると。だからこそ、今時の子供は遊ぶかどうか分からない儚いシャボン玉が、このドラマには繰り返し何カ所にも出てくるのかもしれないな・・と。 2と5を聴いた後だったものですから、往人が美凪の側に(この町に)残らずに旅に出るラストシーンは、ちょっと意外でした。おぉ・・・・行ってしまうかよ・・。翼を持つ少女が観鈴で、往人は・・になっちゃうのだとすると、彼は美凪とは結ばれないのになぁ・・みたいな気持ちが出てしまって。みちるが、父親の(再婚相手との)娘として転生しているのかどうかは分かりませんが、出来たら「美凪と往人が結ばれて、二人の子供に生まれてきた」ラストになって欲しかったかなぁ・・。美凪とみちると往人の絆・3人で一緒に歩くシーンが印象に残って良かっただけに、なんだかなぁ・・・でした。 ところで。このCDを聴いた人は、おそらく私と同じような感想を持つかもしれないのですが。シャボン玉って、そんなに難しい遊びでしたっけ? 小さな子供なら、息を吐き出す勢いがつかめないかもしれませんが。大人の往人が失敗して「石けん水が目に入った。侮れない」と何回も喚いているんです。みちるに至っては、(みちるは幼女の設定だから、仕方ないかもしれませんが)何回も何回も「はぶっ(もしくはふぁぶ)」と言う奇声?をあげています。「はぶっ」だけ聴いていると、口の中に石けん水が逆流した?入った?と思わせてしまうんですね。顔にかかった程度のリアクションには聞こえなくって・・・(^^;。もっと他のリアクションの声が欲しかったかなぁ?自分が、じゃあ音声だけでシャボン玉に失敗するシーンを演じてみろ!と言われたら、困るとは思うのですけどm(_ _)m。 |
AIR 7巻
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ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0015 | 2005年11月25日 |
1.夢 2.神奈 3.山路 4.祭 5.高野 6.八百比丘尼 7.逃避行 8.空夢 9.輪廻 |
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西村ちなみ(神奈)、井上喜久子(裏葉)、神奈延年(柳也) 潘恵子(八百比丘尼)、永井一郎(知徳) 掛川裕彦(僧兵) 三宅淳一、松原大典、寺本勲、福原耕平 |
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柳也は、とある社に封印されている翼人の少女・神奈の護衛に任ぜられる。母と引き離され、それでも気丈に振る舞う彼女。 そんな彼女がふと洩らした言葉。しかし、神奈を別の社に移動させ、自分や側付きの裏葉と引き離される事となった時。柳也はある決断をするのだった・・・。 |
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ゲームAIRでは、或る程度のクリア状態ではないと入れないシナリオが、この7巻に収録されているお話だったと、聴きました(プレイした事のある友人から)。 本編AIRでは、話の根幹となっている「空の彼方、どこかに居るであろう翼を持っている少女。今も悲しい過去を抱えて泣いているだろう彼女」である神奈のお話です。だから、最後まで聴く前に。この過去編は聴いておいた方が良いよと言うアドバイスも貰いました。 ジャケット(ブックレット)の絵も、このお話だけ十二単のような装束ですし。登場人物に八百比丘尼が出てくるし・・・。 一つだけ関係ない話なら、飛ばして聴こうかな・・と思っていた私に、そう告げてくれたのです。 プレイヤー(主人公である国崎往人)が求め続ける、翼を持った少女本人の話であり。彼のご先祖様の遠い遠い過去のお話。 つまりは、きっかけとなったお話なのですが。 切なかったですねぇ・・。それと同時に、解けない謎もまた残りました。 切なかったのは。幼い少女が、母親と引き離されて。子供らしい事は何もしないままに、捕らえられていて。その彼女が、母親を慕ったからと言って、そのどこが悪いと言うのでしょう? また、その再会した母親は抱きつく事も出来ず。再会しても、一瞬と言うほど短い時間で。その直後に、彼女自身も好きな人のために命を落としてしまう・・。 少女だったからか?身分の差があったからか?お互いに気持ちを伝え合ってはいないのに、翼人にかけられた呪詛のために柳也にも禍(わざわい)が起こってしまう・・。 そんな、どうする事も出来ない「やるせない」最後。・・・イヂワルな私は、過去がハッピーエンドに終わったら。お話これでおしまいだから、仕方ないよね・・とちょっとだけ思うのですが(゜゜)\バキッ☆。 でも、いくら過去の発端となったお話でも、このやるせなさは何?変える事が出来ない結末が待っているだけの、始まりのお話と言うのは、歯噛みするほど無力感を感じてしまうのですよ・・・ 穏やかな裏葉と柳也の会話は、冒頭の部分は。不治の病に冒されたご主人と。彼を介護する奥さんが、のんびり語っているような夫婦の会話に聞こえるのです。お話のどこかで、神奈を護った二人として気持ちが通じ合って結婚したのかな?と思いきや。 最後に出てくる二人の会話の時には、なんとまぁ!!状態ですよ。 ただ、翼を持った少女が何故悲しい気持ちを抱いて、今も泣いているのか・・。そして、往人が持っている特別な力(人形を動かす)は、ここから来たのか!!また、このお話の舞台が海の近くの町であった理由などの謎は解けました。 ただ、八百比丘尼にかけられた呪い。母親が死んだ事で、神奈に引き継がれてしまったその呪詛。そんな強力な呪詛は、何故かけられなくてはならなかったのでしょう?? 転生しても引き継がれてしまうほどの呪詛。その呪詛が、翼人である少女を愛した者にまで禍をなすほどなのですから。そこまで忌み嫌われなくてはならなかった理由が分からない。 分からないものだから、呪いをかけた張本人出てこい!!状態の怒りが残ってしまいました・・・m(_ _)m。 声優陣は、素晴らしかったですよ(^-^)。神奈の西村さんの、幼いながらも特別な存在である少女らしさ。高貴な人の命令に慣れているだろう口調と、その責務に押しつぶされそうな弱さを見せまいと強がる所が、実に凛としておりました。 裏葉役の井上さんは、本当に優しい優しいお姉様と言う感じで。その一方で、諜報活動も出来そうなくの一的なただ者ではなさそうな強さは、まさに母性的。 柳也の神奈さんは(おっと、名字が相手役の名前になっちゃっていますね)剣の腕も立つ強さと、生き延びるためなら相手を殺す事も厭わないだろう残忍さと優しさが、まさに適役。呪詛で弱った彼の「膝枕をしてくれ」のセリフには、涙が出ます。 そして、こんな所でお声を聴こうとは!!の潘さん。悲しい強さの母親でした。出番は少なかったものの、永井さんはまさに!!まさに登場するだけで、慈愛に満ちたお坊様と言う感じでした。 |
AIR 8巻 |
ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0016 | 2005年12月22日 |
1.そら 2.埠頭 3.空を飛ぶもの 4.友達 5.ひとり 6.夢 7.渡せなかった贈り物 8.決意 9.AIR |
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川上とも子(神尾観鈴)、緑川光(国崎往人)、久川綾(神尾晴子) 金田朋子(しのさいか) 佐藤朱、溝上真紀子、日比愛子、相沢舞 |
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友達が欲しいのに、皆と一緒に遊びたいのに。実際、一緒に遊ぶとなると癇癪を起こしてしまうため、今日も一人で居る神尾観鈴。 彼女がある日、拾った鴉と・・そして、旅の途中だと言う大道芸人の青年・国崎往人。 ドラマCDAIRの1・4巻を観鈴や他の視点から描いたお話・・。 |
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最初にえ?と思ったのは、1巻の冒頭で観鈴は鴉と友達になろうとして、なれなかったんですよね。なのに、このお話ではちゃんと触って肩に載せてまでいる。 おやぁ??なにゆえ鴉??何故? と言うか、これって1巻のお話の別視点だよね??くらいの感覚だったのですが。別視点のお話で、これほどやられるとは思ってもみませんでした。何しろ、観鈴が往人に声をかけた動機。その理由が、もう淋しいやら切ないやら。 いざ、一緒に遊ぶとなると癇癪を起こして、泣き喚いてしまうから。そういう事の繰り返しに疲れた友人達は、彼女を避けてしまう。彼女も笑って「ごめんね」と言うしかない。そして、観鈴が「だから、一人で遊ぶ。でも、皆が一緒に遊べば良かった・・と思うくらいに充実した夏休みを過ごす!」と思う過程。1巻では、単なる訳の分からない女の子だった(いや・・だって、いくら幼い女の子だとしても。見ず知らずの他人。しかも、成人男子を家に連れ帰るってのは、どうかと思います。それに、学校に行っているくらいだから、幼女と言う年齢ではなさそう。でも、夏休みの自由課題が「絵日記」ってのは、この子は一体いくつ?叔母さんが引き取って10年は経過している・・とありますから、少なくとも10歳以上ですよね)のですが。彼女が往人を家に連れていく理由や、鴉でさえも愛おしく思って手を差し伸べる理由。観鈴が、勇気を振り絞って往人に声をかけようとするモノローグでは、「そ、そういう理由があろうとは・・・」でした。 また、観鈴と言うよりも。彼女が拾ってきた鴉の視点に近いのかな?「そら」と名付けられた鴉が見ているので、1巻では、なに?この叔母さんは・・・と思った往人と観鈴だけを家に残してどこかに行ってしまった晴子さんの行動や、そらにだから話した内面の事までもが描かれていまして。 えぇ??じゃあ。あの事件の裏側では、こういう事があったわけ??とまたも驚きです。 1巻と4巻だけを聴いていたら、誤解されそうな晴子さん。うひゃあ・・・ですよ。えぇ。 このお話は、AIR全巻を聞いたからこそ「ほぉ」と思える事もいろいろありますが。聴いた後の感動を分かち合うには、少なくとも1・4巻とこの巻、そして9巻は一緒に聴いていただきたいと思います。出来れば・・お金の事情なども許せば・・・7巻ではお話の基?となった過去の翼の少女の悲しみが分かりますので、聴いた方がよろしいでしょうが。とりあえずは、1巻と4巻は前後編ですし。その別視点であるこの8巻、そして後日談である9巻は一気に聴いて下さいませm(_ _)m。 聴くことで、ドラマとして描かれていなかった裏側の事情や内面が分かって、感動もより一層です。 そして、一巻では観鈴と友達にさえなっていなかった鴉の「そら」。何故、この巻から友達として肩のり鴉になっているか?それも、9巻を聴くことでかなりびっくり仰天!!しますから。 また、1巻で謎の小父さんとして描かれた橘さん。彼は、この巻でも往人と観鈴の会話の中に出てきます。9巻で彼の正体を知っていますと、何故彼がピックアップされて登場したかも分かる仕組みとなっております。 悲しみへのジャンプ前の一巻となるわけですが。唯一笑えるシーンとしては。観鈴が往人のために朝ご飯を作るシーン。 思いがけずに蝉がキッチンに入り込んできて。醤油やサラダ油が倒れて・・そんな中作ったベーコンエッグ・・。 「蝉っぽくない?」と訊くシーンですね。倒れてもちっとも慌てた様子がない観鈴なのに、うへぇ・・食べた・・と言う様子で見ている彼女の視線が見えるだけに、往人がちょっと気の毒になったシーンでもあります。 |
AIR 9巻
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ビジュアルアーツ | ジェネオンエンタテインメント | FCCPー0017 | 2006年1月25日 |
1.Farewell song 2.再会と別離 3.一人より・・・ 4.晴子と観鈴 5.家族 6.忘却 7.ママ! 8.本当の家族 9.幸せなばしょ 10.エピローグ |
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川上とも子(神尾観鈴)、緑川光(国崎往人/そら)、久川綾(神尾晴子) 三木眞一郎(橘敬介) 野中藍(少女)、相沢舞(少年) |
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人としての記憶を失い、それでも観鈴の側に居ようとする往人。その最後のメッセージは、観鈴にも届く。 「往人さんは居ないけど、私、ガンバルネ!」 しかし、翼を持つ少女にかけられた呪いは、徐々に観鈴の身体を蝕み。母親として一緒に居ようとする晴子の事すら忘れてしまうのだった・・・。 |
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「私、頑張る!」「もっと頑張れ!」・・・その言葉が持つ重みを時々思う事があります。 一生懸命にやっている。でも、それでもまだ頑張らなくちゃいけない!目標に向かって、夢に向かって! しかし。目の前の困難などに立ち向かっている人に対して「頑張れよ!」と気軽に声をかけてしまいがちな私達。 関西大震災の時が、そうだったと聴いています。 もう、出来る範囲で出来る事をしているのに、それでもまだ周囲は「頑張れ!」と応援する。応援する言葉をそれしか知らないから、ついつい気軽に「頑張って下さいね」と言ってしまう。 でも、言われた方は「これ以上。どうやって?何を?」と思った・・・のだと。そう聴きました。だから、応援する言葉として、ついつい簡単にかけてしまう「頑張れ!」は、使うところや使い方を間違うと、相手を追いつめてしまう言葉にも成りうるのだと思いました。 このドラマでも、自分が目標と決めたゴールに向かって歩く観鈴。そのゴールのちょっと手前で、「もう、良いよね?」と言ってしまい。周囲は、それと知らずに励ましてしまう。 頑張らなくても良い。ゴールテープを切らなくても良いじゃないか?目標には届かなくても良い!そう言う生き方だってあるはずだったのに・・。それでも、頑張ってしまった・・。 大震災とは、また少し違うでしょうが。ふと、頑張る(れ)に込められた重さを思い出してしまったのです・・・。 さて。長かったAIRの最終巻です。今回の感想は、内容をご存じない方でこれから聴こうと思っている方は、聴いてからお読み下さい。・・・と言うのも、激しく内容について触れています。ネタをばらさないように書くのが、非常に難しかったので。その点はご了承下さいませm(_ _)m。 翼を持つ少女の生まれ変わりである観鈴は、その呪縛のせいで、愛する人を失ってしまい。そして、自らも見えない翼が痛む・・・と言う、現代医学では説明のつかない痛みに苛まれています。 翼を持つ少女の夢・・観鈴としての記憶も全てを失ってしまう・・・。それどころか、最後まで見てしまったなら、彼女自体の生命が失われてしまう・・。 そんな状態の時、彼女を押しつけられるような形で育てる事になってしまった叔母・晴子が、ついに「家族として」仕切直そうと決意をする。 しかし、観鈴の状態は既に最後の夢の一歩手前まで来てしまっていて・・・。 また、そういう時にタイミング良く?観鈴の父親が登場して、彼女を引き取って育てたいと言い出す。 父親がやって来た時に、観鈴が記憶を失ってしまっており。おかあさんと呼んでいた晴子さんをおばさん・・と言ってしまう。 もう、観鈴の症状が進むと共に、晴子さんがたまらなくてねぇ・・。 年齢的にも、観鈴の視点と言うよりも。晴子さん視点で考えたり見たりした方がしっくりくるんですよ。 それも加わって、観鈴に「オバサン」と呼ばれても、つくったご飯が美味しくない(これはすぐに訂正されますが)と言われても。 「そか・・そやな・・」と、明るく振る舞う晴子さん。いくら、今まで母親らしい事をしなかったにしても。お互いに干渉しなかったにしても。青春を台無しにして育ててきた(最後のトラックで、晴子さんがいくつであるかを語っています。そうなると、10年は一緒に過ごしてきた・・を逆算すると、かなり若い時に押しつけられた!って事になるんですよね)娘同然の観鈴に、そういう言われ方ってのは。今までの復讐かい?って感じで堪えるはずですよ・・。もしも、私がそういう状態になったら「そやな・・」って笑えない。怒るか泣き出すか・・のどちらかかな?って思います。 しかも!観鈴は、(晴子さんが)口ではいろいろ言っていても。バイクをすっ飛ばして駆けつけてくれる優しい母である事を知っているのが、前の巻で語られています。そうすると、これはもうひたすら往人とは別バージョンの呪い発動か?って思いますもの。 親しい人を全て忘れてしまう事も、翼を持つ少女にかけられた呪いか?って(愛する異性には、痛みと言う呪いがかけられていますが)そこまで彼女を追いつめる呪いって、一体何??!!!それに振り回される晴子さんと観鈴が可哀想過ぎて。 そんな二人の間に、観鈴の父親が現れ。引き取られていく・・と言うまさに、その絆が断ち切られようとした時。 奇跡は起こります。オバサンと呼び、橘に対して「ちょっと待ってぇな!」と叫ぶ晴子を怖がっていた観鈴が「ママ!」と絶叫して、上手く動かない足で、海の水をかぶりながらも晴子を慕って車いすから降りてしまうのです。 ここの「ママ!」の絶叫は、川上さん渾身の演技です。幼い子が、母親に捨てられまいとして、必死に求めて叫ぶ様・・・。その観鈴を抱きしめる晴子さん。もう、AIR9巻目の泣き所の一つです。 そして、忘れていたはずの晴子さんの記憶は蘇ったのか?二人の生活が再び始まったものの。 海辺で、お母さんがゴールなの・・と前方の「そら」と晴子の所へ歩いて行こうとする観鈴。 「もう、頑張らなくて良いよね?ゴールしても、良いよね?」 彼女が目指したゴール。それは、家族や愛する者と一緒に居る場所。 そのゴールに向かって歩く観鈴がこぼした「もう、頑張らなくても良いよね?」に、最初は「あとちょっとやないか!」と励ましていた晴子さん。 しかし、観鈴が最後の夢を見てしまっていた事。ゴールした時こそが・・と言う事に気が付いての絶叫・・・ 「あかん!あかん!」 このドラマCDを最初に聴いた時。先の「ママ!」のシーンでも大泣きしてしまいましたが。 記憶が戻ったのなら、ひょっとして、観鈴の呪いは晴子さん相手だったら最後までは発動しないのか?などと甘い予想をしていた私の脳天を思いっきりぶちのめしてくれましたね・・。 涙が止まらないのなんの・・。最初が、ギャルゲー?を基にしたドラマCDだとたかをくくっていただけに、ガツンとやられましたよ。どの位泣いたか・・って、そりゃもう翌日アイメイクするのに大変でしたから・・。瞼腫れてしまっていて・・。 このシーンの久川さん演じる晴子さんの「観鈴ーーーーー!!!」の絶叫と号泣を聴いて、泣かない人は居ないのじゃないか?ってくらいの名シーンです。何しろ、話を知って聴いていても。何度も泣ける・・。 話を知っていると、ここでこう来るぞ・・こういうシーンがあるぞ!ってある程度心構えが出来てしまうんですよね。映画などでも、ここで主人公は死んでしまうのよ・・って分かっていると、最初は泣けても。二回目からは分かっている分感動が差し引かれてしまいますが。 このAIRの「観鈴!!」は、何度聞いても泣けて泣けて仕方がないのです・・。 ゲームをプレイしていない私には、最後に出てきた少年と少女は一体何?となりましたが。 観鈴が、命をもって翼を持つ少女の呪いを解いたから。 少女と愛する人とが、再び出会えて旅立つ事が出来たのか?・・そらとなってしまった往人と、観鈴の生まれ変わりであって欲しい!そう切に思ってしまったのです。 |
半分の月がのぼる空 VOL.1 |
橋本紡 | WAYUTA | WACDー201 | 2006年10月4日 |
1.プロローグ 2.小夜子 3.わかってますから 4.卒業 5.小夜子の決意 6.ふたりで一緒に 7.研修医時代 8.新婚生活 9.同僚 10.子供なんていらない 11.迷走 12.三月記 13.二人の歴史 14.小夜子とふたりで 15.エピローグ.1 〜ごめんね〜 16.エピローグ.2 〜それから〜 17.予告 初回特典CD〜one day〜 |
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小西克幸(夏目吾郎)、平野綾(夏目小夜子) 河合久美(沢口有希)、雪野五月(谷崎亜希子) 石塚堅(森)、宮林康(田島)、遊佐浩二(正岡) 水谷ケイコ(婦長)、土門仁(同僚)、儀武ゆう子(看護婦) 川原元幸(うどん屋店員)*初回特典CD〜one day〜 水島大宙(戎崎裕一)、田村ゆかり(秋庭里香) |
半分の月がのぼる空 VOL.2 |
橋本紡 | WAYUTA | WACDー202 | 2006年11月22日 |
DISC1 1.プロローグ〜病院の暗い廊下〜 2.入院生活 3.西病棟と東病棟 4.医者と看護婦の嘘 5.亜希子さんとの取引 6.許してあげるわ 7.奴隷の日々 8.カンロ飴 9.雨に濡れた子猫 10.手術室にて 11.私、死ぬの DISC2 1.司の部屋 2.多田さんの死 3.決意 4.脱走 5.終わりのある永遠に向かって 6.回想 7.砲台山へ至る道 8.何故優しくしてくれるの? 9.覚えていない言葉 10.覚悟 11.エピローグ〜病院の暗い廊下〜 12.予告 |
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水島大宙(戎崎裕一)、田村ゆかり(秋庭里香) 雪野五月(谷崎亜希子)、西川幾雄(多田吉蔵) 石塚堅(世古口司)、檜山修之(裕一の父)、遊佐浩二(里香の父) 河合久美(裕一・少年時代)、下田麻美(若い女)、水谷ケイコ(親戚の女) 小西克幸(夏目吾郎)、平野綾(夏目小夜子) |
半分の月がのぼる空 VOL.3 |
橋本紡 | WAYUTA | WACDー203 | 2007年1月31日 |
DISC1 1.プロローグ〜命をかけてきみのものになる〜 2.恐ろしい事が起きた 3.女の子は残酷 4.友達として 5.殴られた痣 6.MD 7.罠 8.逢いたい 9.真実という名の怪人 10.罰 11.いちばん大切なもの DISC2 1.司の部屋 2.里香のたいせつな本 3.黄色いミニカー 4.ナイスキャッチ 5.多田コレクションの終焉 6.天の野原 7.他には何もいらなかった 8.儚く。すぐ消えてしまうもの。 9.エピローグ〜僕と里香の月 |
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水島大宙(戎崎裕一)、田村ゆかり(秋庭里香) 小西克幸(夏目吾郎)、雪野五月(谷崎亜希子) 平野綾(夏目小夜子)、石塚堅(世古口司) 泰勇気(山西保)、檜山修之(裕一の父)、百々麻子(里香の母) 西川幾雄(多田吉蔵)、水谷ケイコ(ナレーション) |
半分の月がのぼる空 VOL.4 |
橋本紡 | WAYUTA | WACDー206 | 2007年5月30日 |
DISC1 1.プロローグ〜月はのぼらない〜 2.落涙 3.告白 4.看護婦の才能 5.触れられないもの 6.ごめんなさい 7.イレギュラー 8.カメラとアルバム 9.電話 DISC2 1.美沙子 2.行ってみたいな 3.まぁ、いいけど 4.記念写真 5.一日だけのスクールライフ 6.気づいているのかな? 7.裕一、あのね・・・・・・ 8.エピローグ〜あそこに寝ているのは誰?〜 9.予告 |
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水島大宙(戎崎裕一)、田村ゆかり(秋庭里香) 小西克幸(夏目吾郎)、雪野五月(谷崎亜希子) 平野綾(夏目小夜子)、石塚堅(世古口司)、水橋かおり(水谷みゆき) 泰勇気(山西保)、檜山修之(裕一の父)、河合久美(与謝野美沙子) 遠藤圭一郎(近松覚正)、桑島三幸(看護婦)、水谷ケイコ(ナレーション) 清水涼子(子供)、相馬美幸(子供)、徳留志津香(子供) |
半分の月がのぼる空 VOL.5 |
橋本紡 | WAYUTA | WACDー207 | 2007年8月24日 |
DISC1 1.プロローグ〜思い鉄扉〜 2.1分だけ時間を止めて 3.絶望と逃避と裏切りと 4.写真 5.プロポーズ〜命をかけて君のものになる〜 6.最悪な結末 7.だるまさんがころんだ DISC2 1.退屈な日常 2.2045年、東京 3.嘘 4.僕たちの両手は・ ・ ・ 5.プロポーズ〜ずっと一緒にいようぜ〜 6.一緒 7.エピローグ〜幸せのかたち〜 |
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水島大宙(戎崎裕一)、田村ゆかり(秋庭里香) 小西克幸(夏目吾郎)、雪野五月(谷崎亜希子) 平野綾(夏目小夜子)、石塚堅(世古口司)、水橋かおり(水谷みゆき) 泰勇気(山西保)、河合久美(与謝野美沙子)、能登麻美子(佐和さん) 百々麻子(里香の母)、今野宏美(金子まなみ)、波多野和俊(大学生) 水谷ケイコ(ナレーション) |